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バリ・ティモール遠征

ティモール島前半・鱗翅編

〜デリアスを狙う〜



(4-5.V.2019)


参加者:すいみ〜、ガッキー、ドロポン、じょえる








インドネシアに来て3日目♪

いよいよティモール島に渡る日がやって来ました!



朝9時半、

ングラ・ライ国際空港に到着!


チェックインを済ませ、10:50の便でティモール島へ♪



飛行機に乗ること2時間弱、

ティモール島に着陸しました。



ティモール島はサバナ気候に属した乾燥した島。

飛行機から降りて、すぐにその気候を肌で感じました。

気温は高いけど、全然蒸し暑くない。

カラッとした気候で、風が気持ちいい。

周りの植生を見ても、今まで訪れてきた熱帯とは一味違います。



さて、

預け荷物を回収した後、現地のガイドさん、ドライバーさんとも合流。



ソエという町を目指します。


車窓から見える景色を眺めていても、熱帯雨林のような鬱蒼として森林はほとんどなく、

草地や疎林の独特な景観が目に留まります。

これがティモールか…。



空港から3時間弱かけてソエに到着!

ホテルに荷物を置いて、いざ採集地へ♪



採集地はティモール島で超有名なMutis山の麓。

ソエから1時間半かかります。



採集をさせていただく村に着いたころにはもう夕方。

今日の採集はライトトラップのみとなりました。


成果は甲虫編をご覧ください。








翌日、

今日からいよいよティモール島の日中の採集が始まります♪


朝9時頃、村に到着。



辺りからはセミの声が聞こえてきます♪


帰国後、はっぽーさいに聞いたところ、ティモール島固有のクマゼミだそうです。



家の中に招かれると、


壁には蝶々と蛾の標本が!

村人が採集したものやガイドさんがモルッカで採集したものが飾られていました。

この中には、2006年に♂が初めて発見され、2015年に♀が発見された

めちゃくちゃ珍品のチョウ、マークフタオ(Charaxes marki)の姿も!




朝ご飯をいただいて、いざ採集へ!



今回のティモール島での僕のお目当ては、

チモールアオネアゲハ(Papilio pericles)、デリアス(Delias)、

ハレギ類(Cethosia)、フタオ類(CharaxesPolyura)、ルリマダラ類(Euploea)などなど。


生物地理区で、スラウェシ島と同じく東洋区とオーストラリア区の境界のウォレシアに属するティモール島。

ティモール島ならではの固有種や固有亜種を狙います!




山岳地帯にある村から採集ポイントへは、急な下り坂が続きます。


足場は悪いけど、景色は最高!



パシャパシャ写真を撮っていると、

ひらひらともつれ合って飛ぶ3頭の白いチョウを発見!



デリアスです!



急いで飛んでるところに向かうものの、足場が悪いので、なかなかたどり着かない。



ようやくたどり着いたころには、木の上に…。



しかし、

待っていると、だんだん降りてきた!



えい!



やった!!

3頭同時にゲット!!



何のデリアスかワクワクしながら、ネットの中身を覗いてみると、、、


ルムールトカザリシロチョウ(Delias lemoulti)!

しかも2♂1♀!

このチョウ、図鑑『デリアスの世界』では、大珍品と称されているティモール島の固有種。

現在ではそれほど珍品ではなくなっていますが、それでもいきなりこれが採れるとは思いもしませんでした。

超嬉しい!!



現地の村人も、デリアスをキャッチ!

こちらもルムールトカザリシロチョウでした。



僕がデリアスに夢中になっているころ、甲虫組はタマムシを発見!

成果は甲虫編をご覧ください。



僕は、甲虫組とは別れ、

現地の村人たちに続いて、奥のデリアスポイントを目指します。



途中、デリアス以外にも、様々なチョウを発見!


チモールベニモンアゲハ(Atrophaneura liris

チモール島及びその周辺の特産種。

日本のベニモンアゲハの親戚です。



モンキアゲハ(Papilio helenus)♂♀

日本産と同種で別亜種とする説と、別種とする説が存在します。



他にも、


シロオビアゲハ(Papilio polytes) と エサキキチョウ(Eurema alitha



ウスキシロチョウ(Catopsilia pomona)♂♀


これらのチョウは、遠征に行く度にいろいろなところでよく見かけますね。




キシタウスキシロチョウ(Catopsilia scylla

こちらはウスキシロチョウと似ていますが、

表は、白と黄色のコントラストがとてもきれいです。

(表の写真はありません、ごめんなさい。。。)



ヘリグロホソチョウ(Acraea violae

このチョウ、実は以前はティモール島には分布していなかったチョウ。

徐々に分布が拡大しているチョウです。



エリゴネタテハモドキ(Junonia erigone

ジャワ、小スンダからニューギニアにかけて分布しているタテハモドキです。



アマミウラナミシジミ(Nacaduba kurava

日本で見かけるものと、去年アンボン島で見かけたものとの間の子のような模様をしています。



アフニウスウラナミジャノメ(Ypthima aphnius

小スンダ列島を中心に分布していますが、こちらはティモール島周辺の固有亜種。

翅表のオレンジ色の模様が印象的です。



ランタナのお花畑にやってくると、

キラキラ光る青いチョウ!


是非とも出会いたかった、チモールアオネアゲハ(Papilio pericles)です!

こちらはティモール島からタニンバル諸島にかけて分布する美麗種。


いろいろなチョウに出会えました!



やがて、


開けた広場に到着。



広場の奥の木に目を向けると!


何と!現地の人が2,3人網を持って木に登っています。

どうやら、この木、白い花がたくさん咲いていて、デリアスが飛んでくるようです。



少し待っていると次から次へとデリアスがやってきます。



早速、ルムールトカザリシロチョウ(Delias lemoulti)の姿が!




先程の個体よりも赤みが強い!



さらに、ここでは、

ルムールトカザリシロチョウの他に、


チモールベニモンシロチョウ(Delias timorensis)、スプレンディダカザリシロチョウ(Delias splendida)も採集できました!

こちらのデリアスたちもティモール島及びその周辺の特産種です。



ふと時計を見ると、もう13時過ぎ。

徐々にチョウの飛びも悪くなってきて、お昼ご飯を食べに村に戻ります。



途中で、


デリアスの蛹を見せてもらいました。

スプレンディダカザリシロチョウ(Delias splendida)の蛹だそうです。



それから、おなかがすいてきたので、


バナナをいただきました。



村近くでは、


現地の村人が葉っぱに止まっているヨナグニサン(Attacus atlas)を発見!



ボロッボロですが、野生で見るのは初めてだったので嬉しい!



村に着いた頃にはもう14時ごろ。

今日の日中の活動はここまで!



ティモール島前半はこんな感じでした!





ティモール島後半・鱗翅編へつづく



by じょえる





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