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虫屋大集結!〜珍木の庭〜


(30.Y.2018)


参加者:ガッキー、コイル、ドロポン、ハラミー、みみずく








ご無沙汰しております。Bn2年、ガッキーです。
この夏、集中講義の昆虫生物学を受講したのですが、
その授業で昆虫の多様化は植物の多様化に裏打ちされたものだという話がありました。
種にもよりますが、本当にただ一種の植物に依存している昆虫もいます。
この採集のターゲットもそんな昆虫です。


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皆さん、クロツバラという植物をご存知でしょうか。
クロウメモドキ科の低木で、山地に自生しますがかなり珍しいようです。
このクロツバラをホストとするのがアカムネハナカミキリ。
全身黒に赤い前胸をもつ、洒落た虫です。
クロツバラが珍しいということはすなわちアカムネハナカミキリも珍しいということ。
実は、そんなアカムネハナが見られる場所が長野の某所に存在するのです!
(超有名ポイントですが…。)


…とカミキリの話ばかりしてしまいましたが、このポイントには もう一種ビッグネームが。
美麗極珍、ハビロキンヘリタマムシです!!

ハルニレの葉を後食する中型のタマムシで、
全国でも数か所でしか採集されていないそうです。
今回の目的地はその一つであり、クロツバラとともにハルニレが生えているとのこと。
アカムネハナカミキリ採集に行きたい!でも長野まで一人きりは寂しい!
ということで、今年福島で見事アカヘリミドリタマムシを手にした( 尖峰に舞う参照)
ハラミー先輩擁する3年生御三方と、我らが2年の甲虫オールラウンダー・ドロポンに 声をかけ、
5人組パーティーで長野の山間の村まで車を走らせました!


夜のうちに村に到着し、高まる期待を胸に就寝。
翌朝、ついにポイントへ!(詳細な場所はかっきー先輩に教えていただきました。)


目指す場所は林道の奥。
入口からしばらく歩いても特に何もありません。
「場所合ってるのかな…。」
不安が募りはじめたところ、アワブキの花を発見!
掬ってみると、ミドリカミキリが入りました。


赤味が強い個体と緑が強い個体。
豊富な変異が彼らの魅力ですね。



さらに大量のヒメヒラタタマが!


一度揺するだけで数十単位の個体がネットイン!


やはり虫が採れると一安心。本来の目的を目指して奥に進みます。
すると、林を抜け、突然明るく開けた場所が!!


さらに驚いたのは何台もの車!
そして網片手に歩き回る虫屋たち!!
それまで誰にも会わなかったので、ここに来てようやく一安心。


これが珍木クロツバラ。何本も生えています。


そしてクロツバラにハルニレも混じります。
驚いたのは木に立てかけられた長竿の長さ!


20mに届きそうな長さ!


倹約家ドロポン、タマムシネットをキラキラ折り紙で代用w


その効果に関して筆者は懐疑的でしたが、クロナガタマムシが飛来!(現在、さらなる成果を求めて改良中のようです。)




さあ、採集開始!!気合十分にクロツバラを見て回ります…。
探して、探して、探します、が…。





いない。(´;ω;`)



他の虫屋さんとも話しましたが、
今日はこれだけ虫屋がいるのに3頭しか見つかってないとのこと。
タイミングを逃したのか…。


気を取り直して他の木も探していると、


キヌツヤハナカミキリ Corennys sericata
何とも言えない輝きが非常に綺麗です!


ヒメヒゲナガカミキリ Monochamus subfasciatus


ツヤケシハナカミキリ Anastrangalia scotodes
お馴染みのメンツです。


ここでタマムシキラーのハラミ―先輩、ハビロキンヘリではありませんが
エサキキンヘリをゲット!!


エサキキンヘリタマムシ Lamprodila decipiens


こちらはヤマムツボシタマムシ Chrysobothris igai
付近の土場で見つけたそうです。



これだけでは終わりません。
ハチ・アリ屋でもあるハラミー先輩はキオビホオナガスズメバチにムネアカオオアリの女王も発見!
うらやましい虫運です。





二大ターゲットは結局取れずじまいでしたが、
それぞれの採集に没頭するうちにタイムアップ。
来年のリベンジを誓い、帰路へと着きました。





〜おまけ〜
帰りしなに立ち寄ったポイントでもちょいと採集。


コブマルエンマコガネ Onthophagus (Gibbonthophagus) atripennis


クロナガオサムシ Leptocarabus procerulus




おしまい

ガッキー





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