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尖峰に舞う


(25-26.X.2018)


参加者:ガッキー、さかな、ドロポン、ハラミー








こんにちは!ドロポンです。

更新が遅くなってしまい申し訳ありません... 書きたいことがたくさんありすぎて逆に手につかなくなっていました。

それでは早速本題に入りましょう。

今回狙うのは

アカヘリミドリタマムシ

言わずと知れた珍品ですね。



ハラミー先輩が昨年のリベンジをされるということで、同行させていただきました。


※現地で生態写真を撮る余裕がなかなかなく、
写真の多くが標本写真であることについてはご了承ください。




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25日、授業を終えた4人で出発前の腹ごしらえへ。
農工大生御用達ラーメン屋の一つ、「たまぞう」へ。

ハラミー先輩にご馳走していただきました。



たまぞう・白豚麺

すごく美味しいんですよ。農学部近くにお立ち寄りの際は是非!



食後、出発です。運転はハラミー先輩とガッキーが担当。 この遠征の間、ずっと運転していただきました。ありがとうございます。 目的地に着くまで、途中で道の駅に寄ったりして灯りに虫が来ていないか確認。

筆者はここでヒョウタンゾウムシの仲間を採集。

さらに別の場所で、イボタガを発見!


イボタガ(Brahmaea japonica)

この他にも、


ウンモンスズメ(Callambulyx tatarinovii)

さらに、


(左)モンキシロシャチホコ(Leucodonta bicoloria Denis)、(右)ハイイロシャチホコ(Microphalera grisea Butler)

この他様々な蛾を見つけました。

この後2時間ほど車を走らせ、目的地に到着。日が昇るまで睡眠をとります。ちなみにここでは


モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)

カエルの鳴き声を聞きながら就寝....



翌朝、日の出とともに起床!

ポイントに向けて登山を開始します。

筆者は普段「運動」というものをほとんど行わないため即バテました。

規則的な運動はやはり必要ですね。

ただ網を出してスィーピングをしながらゆっくり登ればあまり辛くありません。

虫もとれるし一石二鳥だね!


(左)アオハムシダマシ(Arthromacra decora)、(右)トゲアリ(Polyrhachis lamellidens)



さらに山地性のハンミョウとして有名な、


マガタマハンミョウ(Cylindera ovipennis)

さらに、アシナガオトシブミフジハムシといった小昆虫を見つけることができました。


アシナガオトシブミ(Phialodes rufipennis)、フジハムシ(Gonioctena rubripennis)



個人的に嬉しかったのは、枯れ枝のビーティングで得られたチビシギゾウムシの仲間です。


チビシギゾウムシの仲間

体長は約2mm、非常に小型ですが、

その名の通り体長の割に長い口吻を持っていました。

ただ、筆者の展脚能力を超えてしまっていたため、

美しさに欠ける展脚に…まだまだ修行が足りませんね。



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頂上に着いたのは9時半頃。

早速アカヘリを狙って陣取りです。

ちなみにここではムモンベニカミキリも採集できるようで、

カミキリ屋のエースガッキーも虎視眈々と虫の飛来を待ちます。

筆者は頂上周辺を散策。カミキリの類をいくらか拾いました。

例えば、ハムシみたいな(?)カミキリである、


キバネニセハムシハナカミキリ(Lemula decipiens Bates)

普通種であり、わざわざ福島まで来て採るような虫ではありませんが…まあいいでしょう。

他にもツヤケシハナカミキリ(Anastrangalia scotodes)なんかも採りましたが、こちらも普通種。

山頂にはたくさんの虫が舞っていましたが、ほとんどがジョウカイボンの仲間。

ネットインしては、

「ジョウカイボン…」

という感じでリリースを繰り返しました。



筆者は早々にジョウカイボンの楽園に飽きてしまい昼食モード。

筆者の欠点は「飽きの来るのが早いこと」。

虫屋として致命的です。



一方、ハラミー先輩はターゲットの甲虫を待ちつつ、ミヤカラを追っていました。


ミヤマカラスアゲハ(Papilio maackii)

そういえば、ジョウカイボンに混じってミヤカラも一定数飛んでいましたね。



そんなこんなでそれぞれが思い思いに採集し、

しばらく経った頃ハラミー先輩から甲高い声が。

どうやらムモンベニを採ったよう。一同に焦りが。


ムモンベニカミキリ(Amarysius sanguinipennis)



ベニカミキリ族には4種、

ベニカミキリ(Purpuricenus temminckii)
ヘリグロベニカミキリ(Purpuricenus spectabilis)
モンクロベニカミキリ(Purpuricenus lituratus)
ムモンベニカミキリ(Amarysius sanguinipennis)


いるのですが、上2種は農工大キャンパス内や高尾なんかでも採集することができます。

ムモンベニはなかなか近場では採れない…

何としても結果を出さなければ…

という感じであったようです(ガッキー談)。

※モンクロベニの分布は本州では西南部に限られる。



そうこうしているうちにハラミー先輩がムモンベニを追加。

その頃筆者は、山頂に吹き上がって来たウマノオバチをぼんやり眺めていました。



昼をまわった頃、ついにガッキーがムモンベニをゲット!

よかったね!!

ムモンベニがある程度採集できたところで、ハラミー先輩、次なるターゲット、

アカヘリミドリを狙います。



勝負を分けたのは、長竿とタマムシネット。

タマムシネットはむし社で手に入れることができますが、

どうやら網全体がキラキラしている(?)らしい…



筆者はタマムシネットを所持していないのでなんともいえませんが、

このキラキラに効果があるようです。



これを木に立てかけておくとタマムシが飛来するとか…

正直ホントかよ…とか思っていたのですが、

昼過ぎ、事件が起きました。



ハラミー先輩のタマムシネットに何かが止まっているらしい…

なんだなんだと見てみると…










アカヘリミドリタマムシ(Buprestis splendens niponica)

オイオイオイオイオイ

アカヘリミドリじゃないですか….

初めてその姿を拝むことができました。美しい…



というかタマムシネット強くね?という印象を受けました。

※筆者はこの遠征の後、タマムシネットを購入することをせず、
なぜか「タマムシネットのようなもの」を自作し、長野遠征に挑みました。
その結果は長野遠征の採集記で。



ハラミー先輩に負けじと、筆者もタマムシ採集に名乗りを挙げます。
結果、


アカバナガタマムシ(Agrilus sinuatus)

ナナカマドの木に集まるタマムシです。




3時をまわった頃、帰りのこともあるので下山することに。

下山途中、ブナ帯を通ったのですが、そこで、


タテスジゴマフカミキリ(Mesosa (Aphelocnemia) senilis)

かなりスレているので分かりづらいけど、タテスジゴマフで合っているはず…



さらに下草に、


イカリヒメジンガサハムシ(Cassida sigillata)

を発見。初見なので嬉しかったです。

やや苦戦しながら下山。帰途につきました。




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結局筆者は、ムモンベニもアカヘリも落とすことはできませんでしたが、

この日だけで42種類の甲虫と出会うことができました。

半数以上は初採集であり、この遠征に参加した意味を見出せてよかったです。



アカヘリを落とすことができたハラミー先輩、本当におめでとうございます。

来年も行く機会があれば是非誘ってください。




それでは今日はこのあたりで。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。






今日はここらでよかろうかい……

筆 ドロポン





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