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夜高尾―待望の出逢い
(4-5.[.2016)


参加者:がしゅん、みむさん





夜高尾歴も今年で3年目。

これまで様々な季節に幾度となく夜高尾に訪れ、様々な虫を見てきました。

夏の定番、ミヤマクワガタやヨコヤマヒゲナガカミキリも、これまで複数 見ています。
(自分で採ったとは言ってない)

それでも、会いたくても出会えていない虫は数知れず。

自分にとって、シンジュサンがそのひとつ。

過去の採集記を見ても、一晩で複数採れる程度には確かにいるはずなのに
これまで一度も、高尾では翅の欠片すら見たことがないのです。

そんなシンジュサンを、高尾で近頃いーぐる先輩が採ったという話をみむさんから聞き、
俄然やる気が出てきたので、みむさんと共に夜高尾へ行ってきました。







18:45頃に高尾山口駅に到着。

みむさんは1時間後くらいに来るそうなので先に登って街灯巡り開始です。

前回の夜高尾でも感じたのですが、この時期の高尾山に登るのは暑くてキツイ。。。

肉体的な負担は大したことありませんが、汗だけがダラダラと流れます。

これまで様々なヤママユを狙ってきた関係で夏よりも春秋の方が
夜高尾回数が多かったため、こんなにきつかったっけ?という感じです。

一先ずケーブルカーの駅まで登りきり、夜景を見ながら涼んで汗を飛ばします。

それから街灯巡り開始。

ここで驚いたのは、採集者の数。

先週よりも圧倒的に多くの採集者が訪れていました。

中には特定の電灯に張りついたり網をかけたりして存在感を主張する人も。

この手の採集者は大抵ヨコヤマ狙いなことが多いです。

クワガタやカミキリに比べて、蛾は競争率低いので気楽ですが、
甲虫、特にヨコヤマ一本狙いの人たちは本当にシビアです。。。





まだヤママユタイムには時間があるので、道行くナナフシを眺めたりなどして適当にふらふらし、

ナナフシモドキ

普段はあまり真面目に見ない光量の弱い街灯をこの日もスルーしかけて、、、



立ち止まりました。





















え?









シンジュサン

シンジュサンさんじゃないですか。。。!!



ついに、高尾山にて念願のシンジュサンさんとの邂逅を果たしました。

その出逢いは、これまで会えなかったのが嘘だったかのようにあっさりとしたものでしたが、
感激のあまり写真を撮りまくってしまいました笑



   





あぁ…なんと美しい……。そしてかわいい!!

クロウスタビガやウスタビガなど、秋冬のやままゆの耐寒超もふもふ感も良いですが、
シンジュサンの夏仕様控えめもふもふも堪らないです。





憧れのシンジュサンを採集してとりあえず満足し夕飯を食べていると、みむさんと合流。



とりあえず自慢しました笑



腹ごしらえを済ませたらみむさんと街灯巡り。





ウンモンスズメ



クルマスズメ



トビイロスズメ

といったスズメガたちや、



マタスジノメイガ



オオキノメイガ



キボシノメイガ

といったノメイガたちなど、小〜中型の蛾は様々観察することができました。

その他には、



巨大な毛虫や、





かなり赤いミヤマクワガタ♀、





かわいらしいセミの幼虫などにも遭遇しました!



また、みむさんは、モミの樹液で小さなネブトクワガタ♂を採集したようでした。



しかし、はじめのシンジュサン以外にヤママユはおらず、
みむさんも街灯周辺の木の枝を叩きまくっていましたが、
ミヤマクワガタ♂やヨコヤマヒゲナガカミキリは現れませんでした。



0時半頃まで街灯巡りを続けましたが、あまりの眠さに耐えられなくなったので一時仮眠。



Zzz...





******





仮眠をとってすっきりしたところで1時半頃に活動を再開。

1時頃にいちど眼が覚めた時に、みむさんが「ヤママユを採った人がいるっぽい」と言っていたので期待して回ります。



活動再開から30分ほどで、怪しい影を発見!



この姿はどう見ても……



ヤママユガ

出ました!ヤママユガ!

金色で縁取られた黒褐色の翅がかっこいい個体です。

出始めなので擦れも少なく綺麗です。



さらに歩いていると街灯の周りをヤママユサイズの蛾が舞っているのを発見。

次は何色のヤママユかな?

と、舞い降りてきた蛾を見ると……



シンジュサン

なんと、欠けのない綺麗なシンジュサンでした。

個人的には、シンジュサンの惹き込まれてしまいそうな不思議な色合いはヤママユの中では一番好きかもしれません。



1晩で2頭も見られるなんて幸せ!しかもこんなきれいな個体まで!



と、思っていたら……



シンジュサン

車にでも轢かれたのでしょうか、死にかけのものも見つけました。。。

死にかけのボロボロなので心境は複雑ですが、これで3頭目。

過去2年間はゼロだったことを思えばものすごい進歩(?)です



複数のシンジュサンを見て気をよくした僕は、その後、

「なんだか今日はイケそうな気がする」

などとわけのわからない自信を引っ提げ街灯にとまっているヒゲの長いカミキリを調子に乗って落としてみたのですが、

   



ことごとくゴマダラや普通のヒゲナガばかりでした。



ヤママユやシンジュサンとの邂逅を果たして完全に目が醒めてしまい、延々と街灯巡りを続けていましたが、
3時を過ぎ、さすがに新規の飛来はもうないだろうしそろそろ街灯巡りをやめて寝ようと思っていたとき、
とある電灯にこれまでとは違う新たな怪しき影を見つけました。





トンボ? ウスバカゲロウ?



いや、これは……。



オオツノトンボ

まさかオオツノトンボにまで会えるなんて!!

オオツノトンボは「山地の草原」という限られた環境に生息するため、比較的珍しいようです。

一度見てみたかったのでとてもうれしい!!

ツノトンボってフォルムが不思議なうえに触角が長くて可愛いので結構好きなんですよね〜♪



まさかのオオツノトンボとの遭遇でこの日は完全に満足。

気持ちよく採集を終えて寝ました。
(興奮して寝られませんでしたが。笑)














以上、夜高尾個人的超神回でした。

憧れのシンジュサンを一晩で3頭も見られるとは……。

非常にうれしい反面、今までの夏夜高尾が何だったのかという気がしないでもありません。。。

過去2年、どちらも8/5前後には訪れていたので採集時期の条件はおなじ。

だとするとシンジュサンはアタリ年ハズレ年があるのでしょうか。

よくわかりません。



何はともあれ、とりあえずシンジュサンを見ることができたので良しとしましょう。



シンジュサンは夏型と春型(越冬型?)があるらしく、今回観察できたのは夏型ですが春型はまだ見たことがありません。

来年は春型の観察にもチャレンジしてみようと思います。















それではっ!





By がしゅん


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