昆研HP TOPへ

マレーシア遠征2016
〜2日目〜
辛いのは無理。
(10.V.2016)


参加者: みむさん,すいみ〜,がしゅん,じょえる,たっぴー
ゲスト:たかじゅん,まろんさん,Lynx



こんにちは。がしゅん です。

海外旅行はこの遠征がはじめて!

どんな虫がいるのかもよくわからないし、もはや南国に遊びに来た気分です。

ただ、言葉が通じるかも怪しい未知のフィールドなので、期待と不安が入り混じります……。

しかーし!

マレーシア経験豊富(?)な方々がついてきていますので、心配せずに今日も採集いっちゃいましょー!(謎テンション)







昨日の街灯巡りはだいぶ遅くまでかかりまして、みなさんすでにお疲れ気味。

おとといは飛行機での就寝で睡眠も不十分だったでしょうから、もう爆睡でございます。

かくいう私も爆睡……しませんでした。

なぜなら私は短期の参加で、一足早く日本に帰ってしまうもので。

1週間ほどの滞在期間をフル活用しなければ!
(これが後に仇となるのですが、それはまた別のお話。)

寝てなんかいられません。あんなにお金払ったのに(そこ!?)



というわけで、本日は同じく短期組の すいみ〜 とともに、
昼の活動がメインの じょえる についていく形で採集に出発です!





******





宿を出発し、まずは夜明けに取り残された虫を探しに、昨晩訪れた街灯ポイントへ。

わずかながら、取り残された虫たちがいました。



テイオウゼミ的なセミ。

掴むとものすごい音量で鳴きます。



ヒトリガの仲間?

かわいらしい柄です。

   


ヤママユの仲間。

チョコレートのような濃い茶が若干紫がかったような不思議な翅色に、
前翅前縁のクリーム色のラインと外縁の淡い色合いのコントラストがたまりません。

裏から見た様子もなんだか神秘的。

今回マレーシアで見られたヤママユの中で一番のお気に入りだったりします。
(これ以降、滞在中にこの種は見ませんでした。)

色が色なだけにわかりにくいのですが、よく見ると、眼状紋や翅の外縁に沿った線など、
色彩は大幅に異なりますが、翅の模様の配置は日本のヤママユガとほぼ同じような構成をしているようです。

東京都八王子市 2015.9.12 ヤママユガ

↑参考までに、日本のヤママユガの一例です。





その後は、以前じょえるがマレーシアを訪れた時に見つけたというポイントへ。

じょえる曰く、そこにはお花畑のようで蝶が乱舞していたらしいのです。



が……。



行ってみると花を咲かせる植物は刈り取られてしまったらしく、「お花畑」というほど花はありませんでした。

これには じょえる もがっかり。

まぁせっかくきたので辺りで蝶を観察・採集します。

ウラフチベニシジミ

草むらには鮮やかな色合いのシジミチョウがいました。

小さくてかわいい。

キシタマダラ

アサギマダラの後翅を黄色くしたようなチョウ。

大きさはアサギマダラよりもだいぶ小さかったですが、飛ぶ姿は優雅でした。

このほか、カザリシロチョウの仲間も飛んでいました。



花だけでなく、道路脇で水が流れているところでも吸水にくるチョウを狙ってみましたが、
ここでは特にチョウを採集することはできませんでした。







しばらく採集した後は滝の流れるポイントへ。

屋台で昼食にカレーとぬるいリンゴジュースを頂いてから、3人分かれて採集開始。

滝なので、水辺に吸水にくるチョウを狙います。

また、ここではハビロタマムシが採れるとかで、すいみ〜はそちらを狙うようでした。

僕はアゲハをメインに狙いましたが、速すぎて採れませんでした。←

唯一、アカエリトリバネアゲハだけはゆったりとたくさん飛んでいましたが、ワシントン条約により持ち帰れないのでスルー。

ただ、多くのアカエリトリバネアゲハが飛翔する様は非常に優雅でした。

熱帯に行くからには、トリバネアゲハは絶対に見たいと思っていたので良かったです。

アゲハは採れませんでしたが、吸水に来ていたタテハチョウは捕獲・撮影することができました。

   



紫の構造色をもつタテハチョウ。

   



こちらは枯葉擬態なのでしょうか?

表はいかにも「タテハ」という感じのオレンジと黒の色合い。

   



モンキアゲハ似のタテハチョウ。

モンキアゲハだと思ってネットインしたのですが、捕まえてみるとタテハチョウでした。

ご丁寧に尾状突起までついているので紛らわしい……。

どうしてこんなにモンキアゲハと似たような模様をしているのか不思議です。


滝周辺でしばらく採集をしたあとは、すこし離れたとこにある沢沿いのポイントへ。

じょえる曰く赤い花が咲く木があるらしいとのことだったのですが、この日は咲いていませんでした。

ただ、沢があるというのはそれだけでテンションが上がるというもので、ひとり網を置いて沢へと降りて行きました。



いやぁ〜気持ちがいいなぁ〜〜

日本で沢といえば(?)サワガニ!マレーシアの沢にもカニさんがいるはずだ!
と思い虫採りより意気込んで探しましたが(ぇ)、カニは見つかりませんでした。

代わりに(?)シュモクバエを見つけました。



図鑑やテレビでなんとなく存在は知っていましたが、まさかこんなところで出会うとは……。

というか思ってたよりものすごく小さい……。

図鑑やテレビでは、どアップでその奇妙な眼ばかりクローズアップされるので、こんなに小さいとは思っていませんでした。

やはり「自分の眼で見る」という行為は大切ですね。



他にも、この沢ではタイマイ的な蝶やオナガシジミ的な蝶、青く煌めく美麗ハンミョウなどが見られました。
(すべて採り逃がしてしまったので写真はありません……😞)



代わりにトカゲの写真をば。





採集の後は、昨日も訪れた村で宿に置いてきたメンバーと合流。

他のメンバーたちは、昼まで貪るように寝た後、この村で買い物(※昆虫)や採集、村人たちとの交流を楽しんでいたようです。

村で合流してから、短い時間ではありましたが僕たちも、採集・観察をしました。




ここでもシュモクバエ。この写真だと小ささが伝わる気がします。



若干ミステリアスで毒々しい色合いのハゴロモ。



シロオビアゲハ。日本のものに比べ、"シロオビ"が太い気がします。



木の枝にいたバッタ。

腹部の先端を枝に空いた穴の中に差し込んでいました。

何をしていたのでしょう…産卵……?

バッタは土の中に産卵するものだと思っていましたが……そういう種も世界にはいるのかな?

疑問を残しつつも、夜の灯火採集に備えて夕食と準備をすませるため、16:30頃に引き上げました。





******





ちなみに、今日の晩御飯。



ファーストフードです。

昨日はマレーシアっぽい料理を食べていたんですがね……。

えぇ…。



この国の料理は我々の舌には合いませんでした💦

辛すぎるよ。



滞在二日目にしてマレーシアっぽさよりも安定した味を求めたのでした。

ただし、宗教的な理由から入っている肉は鶏か魚です。

美味しかったです。慣れ親しんだ油の味は良いものですね。





******





晩御飯がすんだらライトトラップへ。

昨日とは別の場所で行いました。

ライトをつけてすぐに、ハチや蛾が飛び始めます。



みんながヤミスズメバチと呼んでいたハチ。

日本のスズメバチに比べるといかにも弱そうですが、刺されるとすごく痛い……らしいです。



蛾はいろいろやってきました。

みむさんには、「甲虫目当ての人はあまり面白くありません」
なんて言われてしまいましたが、そんなことないですよ?



だってこんなに虫(蛾)がたかってくるんですから!



   



   



   



まず目につくのがスズメガの仲間たち。

日本でもなじみのあるような感じの柄のものも多かったのですが、 この国のスズメガについて共通して言えることは、



デカイ。



ということ。

シモフリちっくなのもホソバちっくなのも、どれも日本のものに比べて大きい印象を受けました。

高温と豊富な植物のおかげでしょうか。

大きいとより一層強そうに見えますネ。



もうひとつ気になったのが、最近個人的興味が急上昇中のノメイガの仲間たち。

ノメイガは南方系の種が多く、かなりの数を見ることができました!

  

  

  

  



どうですか?

かっこよくないですか?
かわいくないですか?
美しくないですか?





……趣味全開ですみませんm(_ _)m

個人的に、柄の美しさもさることながら、どこかキリッとした止まり方が好きなんです。

これでも、見ることのできたうちの一部でしかなく、できることなら すべて紹介したいのですが、数が多すぎてここでは紹介しきれません💦

なので中でもお気に入りの3種だけ紹介します。



ハグルマノメイガ

黄色い胸部とそれを中心に放射状にのびる黒のラインのコントラストがとても良いと思います。

日本でも沖縄まで行けば見ることはできますが、やはり南国でしか見られないノメイガです。

シロフクロノメイガ

こちらも一度見てみたかったノメイガ。

日本では南の方でまれにみられるという偶産蛾です。

「白斑黒野冥蛾」シロフクロノメイガの名が示す通り、黒地に白い班があります。

この写真ではわかりにくいですが、白斑部分は角度によって紫色に光ります。



こちらは別の日に撮った写真です。美しい!



そしてこちらはおそらく日本では見られないノメイガ。

引き込まれてしまいそうな不思議な模様です……。





少々ノメイガに枠を割きすぎてしまいましたが、他にも、


カノコガでしょうか?見事な虎柄の蛾や

ヒトリモドキの仲間


エドワードサンも!

思い返せば、ライトトラップではエドワードサン以外ヤママユは来なかったです。

街灯にはいくらかいた記憶がありますが……。

だからこそ、普段はヤママユばかり採っている僕がノメイガに浮気しているわけでありますが。。。笑



また、蛾以外にも、オケラやカマキリといった昆虫も飛来していました。

   



オケラは日本のものとの違いがよくわかりません。。。

カマキリは、この日以外も様々なカマキリがライトトラップに飛来しました。

日本にはいないような独特な形や色彩のカマキリがいろいろいたのが印象的です。







こんな感じで、いろいろな虫が見られて僕はテンションアゲアゲだったのですが、
みむさんはじめ甲虫狙いの方々はなんだかつまらなそう。。。

幕の前でカメラ片手にイキイキとしているヒトが僕ひとりになってきたなぁ…なんて思っていると、





アッ!





突然、その他大勢が沸き立ちました。

突如として塊を形成した人々の中心には……

アトラスオオカブト

!!!

だれもがよく知る三本角のカブトムシでした。みむさん大歓喜です。

かっこいいですよね。外産カブト。

個人的には日本産カブトが戦闘スタイル含めシンプルで好きですが、外産のゴツさには敵いません。



やっとカブトムシが飛来したところでライトトラップは終了。

みむさんはじめ夜メイン組はまだ街灯巡りでカブクワの追加を狙うようでしたが、
僕とすいみ〜、じょえる、たっぴーは次の日も朝から採集の予定だったので街灯巡りはそこそこに宿に帰って寝ました。



帰り道に街灯で出会ったかわいいコガネムシ















つづく

マレーシア遠征
〜3日目〜











By がしゅん


BACK
TOP

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送