(17-25.VIII.2013)
参加者：夏風邪（九大生研）、かっきー
久しぶりの採集記です。
今回は奄美大島と徳之島にクワガタを採りに行ってきました。
移動日も含め、25日間の長期遠征です。
最大の目標は…
「奄美と徳之島の特産種・特産亜種となっているクワガタを全て採集！」
といった感じです。それ以外にも採りたい虫はいますが、それは後々。
ちなみに筆者は奄美どころか沖縄にも行ったことがなく、南西諸島に足を踏み入れるのは初めてです。
これを書いている時点で既に採集開始から2か月近く経っており、既にうろ覚えなので簡潔なものになりますがご容赦ください。
16日まではバイトを入れていたので、17日に出発。
奄美までの直行便は高いので、今回は沖縄経由で奄美入りします。
LCCで那覇まで飛び、那覇のネカフェで一晩明かして翌朝のフェリーで奄美へ。
奄美以外の島は条件付きになっていましたが、どの島にも無事に寄港して夜に名瀬港着。
ここで今回同行させてもらった九大の夏風邪氏と合流、荷物を置いて早速バナナトラップを見に行きます。
夏風邪氏が発見したポイントに、筆者が仕込んで奄美に送っておいたトラップを掛けておいてもらったものです。
しかしバナトラは設置初日にはあまり効果がないそうで、大した虫は採れず… 明日以降に期待。
アマミミヤマクワガタがよく採れるという場所にも行ってみますが、天気が悪いためか1頭も観察できず。
翌日はまず、夏風邪氏の発見したポイントでアマミネブトを採集させていただきました。
とある樹種の樹液によく集まるようで、樹液の出ている窪みや樹皮の下にいる個体を採集します。
アマミネブトらしい大型個体には出会えませんでしたが、樹液でネブトクワガタ属を採集したのは初めてで、
どんな環境にいるのか勉強になりました。
（写真を撮り忘れたのが残念…）
それから、日中は追加のバナトラを用意したり水生昆虫を掬ったり。
バナトラはこんな感じに掛けています。
南西諸島では柑橘類の栽培が盛んで、各島のヒラタクワガタやノコギリクワガタ、
スジブトヒラタクワガタなどはその木を傷付けて出てきた樹液を舐めるそうです。
ミカン畑でクワガタが採れるなんて最初は半信半疑でしたが、日中でも木の根元に隠れているヒラタやスジブトを見つけて感動しました。
もう少し早い時期だとノコギリも含めたくさん採れるそうですが、十分楽しめました。
毎日、日が暮れるとアマミミヤマ採集とトラップの見回りに出撃。
アマミミヤマは毎晩数頭ずつですが、聞いていた通り林縁の電柱についている♂を採集することが出来ました。
車で林道をゆっくり走りながら、明るい懐中電灯で電柱を1本1本照らして探します。
見つけると車を停め、長竿を伸ばして網で下からつつき、採集します。
高いところについている個体は上手く網に入らず、落としてしまうことも。
電柱の周囲は下草が茂っているため、落としてしまうと見つけるのは困難です。
♀は電柱についていたり、地面を歩いていたりするそうですが、なかなか出会うことが出来ず…
「ついに♀が！？」と思う度にアマミコカブトで、毎度毎度落胆させられました。
トラップでは2日目からは毎晩そこそこクワガタが集まってきました。
黒く大型で格好良いアマミノコギリクワガタ、湾曲した大腮が素晴らしいアマミシカクワガタ！
本当に魅力的なクワガタたちです。
バナトラを見に行く際、林道を這っていたホンハブを発見！
夏風邪氏が慣れた手つきでネットイン。
このハブはその後、夏風邪氏の現地の知り合いの方に引き渡され、役場で買い取られていきました。
また、筆者が今回クワガタ以外で狙っているとある虫を狙うため、某所でトラップを仕掛けました。
これがまた大変な苦行で、夏風邪氏には付き合ってもらって申し訳なかったです。
その成果については後編で。
追加で仕掛けたバナトラも効果を発揮し始めると、ノコギリやシカに加えとうとうアマミコクワも採集できました。
アマミコクワガタは非常に個体数が少なく、夏風邪氏も今回が初採集とのこと。
徳之島ではコクワは個体数が多いそうですが、奄美ではどうしてこんなに少ないのでしょう。
このポイントでも筆者の好きなアマミシカクワガタは複数採集でき、嬉しかったです。
林道ではモンキアゲハやアマミカラスアゲハが多く観察できました。
カラスアゲハの仲間は好きなので、トラップを設置中等に飛来すると採集していました。
そんな感じで毎日ひたすら採集を続け、夏風邪氏とは1週間ほど一緒に採集したところでお別れ。
南西諸島でのクワガタ採集はド素人の筆者に採集のノウハウを叩きこんでくださり、本当にありがとうございました。
引き続きがんばります！
By かっきー
