(23-24.V.2013)
参加者:かっきー,トシ
「粟島」
新潟県北部の日本海に位置する。面積が10キロ平方メートル程しかなく,人口も500人に満たない小さな島。
(Wikipediaより)
そしてアオマイマイカブリ D. b. fortunei Adamus, 1861 は,この粟島にしか居ないマイマイカブリの亜種です。
体色はコアオに近いものですが,体型はキタカブリに似て大型で,鞘翅先端が突出しないのが特徴とのこと。
今回,春の長期遠征では佐渡ヶ島のサドマイマイ,そしてこのアオマイマイを狙います。
幻と題してみたものの,過去の採集記を見る限りはそれなりに採れそうな雰囲気です。
粟島に行く人自体がほとんど居ないので,その点では幻ということでご理解頂ければ幸いなり。
もう二度と行く機会は無いでしょうし,多少は数を確保したい!そう思い,今回粟島には二泊して採集することにしました。
まさかボーズとかは・・・ないよね?
深夜11時,まずは南浦和駅で集合です。
今回も主要な移動手段は青春18きっぷ。
節約のため,まずは浦和から高崎へ移動します。
・・・・・・
高崎到着。眠いです。
ここからは夜行「ムーンライトえちご」に乗って新潟へ向かいます。
可能な限り寝て過ごそうとするのですが・・・夜行列車ってやっぱり寝にくい!
寝てるのか寝てないのか分からないような状態で3時間半耐えしのぎます。
・・・・・・
なんとか新潟駅到着。
そして村上駅を経て岩船港へ。
雪国の民家は重装備な感じでかっこいいなぁ。
ここから歩いて10分ほど,フェリー乗り場に到着です。
・・・荷物をおいて,しばし休憩。
さて、フェリーの出発時刻まであと2時間ちょいあります。
ヒマして待つには少し長いですが、ここは流石かっきー。
周囲で良さげなポイントを調べておいてくれたそうです。
川も何もない場所なので望みは薄ですが,何もしないよりはマシでしょう。
手ぶらで行ってみることにしました。
・・・・・・
いざ到着してみると,予想外に見事な松林が広がっています。
いい物件もあちこち転がっていますが、ここまで脈絡ない場所にマイマイがいるはずが・・・。
そんな気持ちでテキトーに朽木を漁ります。
いくつか優良物件にトライするも,何もなし。
予想通りではありますが,マイマイはいなさそうです。
ふと目を遣ると,道路の向こう側にもマツ林は続いているのが見えます。
せっかくなのでそっちにも行ってみることにします。
「やっぱりダメかー」
「そりゃそうだ」
二人でぶつくさ言いながら移動。
「あれ、そこの根返りなんかどうよ?」
「いやー無いだろ」
ベリッ,ポロッ。
「おった・・・」
「ええ〜・・・えっ!?」
い ま し た。
まさか過ぎて大ハシャギです。
房総半島での経験のせいで海岸付近はアウトだと思っていたのですが・・・
逆に海辺の方が湿度があって良かったりするのでしょうか?
全く見当がつきませんが,とにかくいると判ったらこっちのもの!
一気に本気モードで採集を再開します。
こんな立ち枯れなら・・・
いた!
松の木のウロも・・・
やっぱり!!
結局時間いっぱい採集し,ホクホクしながら港へ戻ります。
荷物を回収後,既に着岸しているフェリーに乗り込み,港を後に。
最高のサプライズをありがとう!
甲板でさっきの獲物を確認します。
写真で見たアオマイマイそっくり・・・
ムクロが多少発達してはいますが,サイズ・体型はアオマイマイのそれに近い気がします。
でも上翅が若干緑がかるのは,やはり北部のコアオらしいというか・・・うーん。
まぁ本格的な比較は本物のアオマイマイを得てからにしよう!
ということで,今は短い船旅を楽しむことにします。
・・・・・・
出港して1時間半,粟島に到着です。
話には聞いていましたが,本当に小さい!
「粟粒のような島」という表現にも頷けます。
先ずは役場へ。
予約していたバンガローの鍵を受け取ります。
キャンプ場へは海岸沿いの道をずっと進めば辿り着くそうです。
20分ほど歩いて,目的のバンガローに到着・・・
え、これがバンガロー?
バンガローってこういうのだっけ?もっと,なんか,こう・・・
まぁ,泊まれればなんでもいいのですが。
とりあえず荷物を置いて,いざ,アオマイマイ探索開始です!
過去の採集記によると,彼等は島の全域にいるとのことで,特に水辺や山中に多いというワケではないらしい。
今日は下見も兼ねて,主に島の外周を廻ってみることにします。
しばし歩くと直ぐに良さげな杉林が現れました。
まずはここでやってみよう!
倒木の皮を剥がしていくと・・・あっ
あっさり出て来ました。
エリトラは殆ど真っ黒ですが,前胸の色が素晴らしい!
岩手で見たどのキタカブリよりも美しい気がします。
そしてアオマイマイの何よりの特徴である上翅末端は・・・
やはり丸い!
見事にアオマイマイです!(当然)
ここのポイントでは数頭で打ち止め。
先に進むことにします。
良い風景だなー。
風が強くて少し寒いですが。
この先の山には祠へ続く階段があり、そこの周辺でも数頭採れました。
(写真は見事に忘れてました)
ここらで思ったのが、「アオマイマイってこんな薄いんだっけか?」ということ。
今回の採集行で参考にさせて頂いた採集記では,10頭前後の集団をポンポン当てていました。
しかし,現時点で採れたのは7,8頭のみ。
しかも全て1頭もしくは2頭づつしか出て来ません。
これは当時が当たり年だったのか,今年がハズレ年なのか,それとも私達の採集スキルの問題なのか・・・
実際のところは分かりませんが,なかなか数が採れません。
採集記を読み返してみると,どうやら松の白骨化した立ち枯れから多数の個体を得ていた模様。
じゃあ、そういう材を探そう!
ということで、探索開始。
すぐにドンピシャの材を発見できました。
喜び勇んで材を調べますが・・・
また1頭だけ。
その後もいくつか同様の材を当りますが,どれも1頭出るか出ないかといったところでした。
・・・・・・
そうして地道に追加しつつ歩き続け,島のちょうど反対側の集落までやって来ました。
現在のところ「ここだ!」と言えるようなポイントは見つかっていません。
翌日が思いやられますが,まぁ仕方ないです。
日も暮れてきてしまったので,島の中心を横切る道を通って下の集落まで戻ります。
近くの温泉に入って今日は終了。
明日はもう少し採れますように。
この採集記は「幻のアオマイマイを求めて(2・3日目)」に続きます。
By トシ
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