昆研HP TOPへ

ネキ修行!

〜その4〜
最後の試練



(10.[.2017)
参加者:いーぐる、キャプテンU




とにかく天気が悪い!

予定していた日はことごとく曇りや雨

時期的にもこれが最後だろうと、決意を固め

早朝の晴れ間を狙って前日入りしてみることになりました








翌朝、車内に侵入した蚊のおかげで、ボコボコ&あまり眠ることができませんでした…

さらに外を見て絶望


山

これは…霧がすごいことになってる





霧がなくなるのを待ちましたが、結局変化なし

この天気ではネキは無理だろう

でもオオチャイロハナムグリヒゲブトハナカミキリなど、樹洞にいるやつならいるかもしれない

8時頃、覚悟を決めて登ることにしました





今回は涼しく、今まででもっとも登りやすいですが

とにかく視界が悪い




登山道に沿って歩けば、迷うことはありませんが、10m先まで見えるか見えないか




こうなってくると、ひょっこりクマさんが出てきたりするかも…

恐怖に囚われ、クマ鈴をガンガン振りながら

こちらに敵意はないよ〜と叫び

ゆっくりと進んでいきました



正直、精神的には一番きつかったかもしれません…







こうして何とか尾根に到着

以前来た山なので、樹洞の位置はおおむね把握済み





早速、樹洞をのぞいてみると












いたっ!

いーぐる先輩が叫ぶ





どうやら樹洞の底に溜まったフレークにいるらしく





長竿を使って釣り上げると…










オオチャイロハナムグリ(Osmoderma opicum

これがオオチャイロハナムグリ…




今まで見てきたハナムグリとは全然違う…「樹洞の主」感が凄い!

そしてこの個体は♂のようで、とても良い香りがしました

この香りで♀をおびき寄せるようです

野外で出会うのはやはり格別ですね

苦労してきた甲斐がありました!







不思議なもので一匹見つかると、今まであった恐怖がどこかへ行ってしまい

自分も見つけようと懸命に樹洞をのぞきます




いないかな





オオチャイロハナムグリはその独特な芳香ゆえ、樹洞に顔を突っ込めば匂いで存在がわかります

しかし自分には感知できませんでした、いーぐる先輩はわかるのになぜだろう…





この天気でも昆虫が見られました




オオゾウムシ




ゴマダラモモブトカミキリ





花もあったので、掬ってみました




こんな天気でもヨツスジハナカミキリはいるんだな







しかしなかなかオオチャイロハナムグリは見つからず




うーん





いーぐる先輩も匂う樹洞を見つけたらしいですが、主はいなかったようです







立ち枯れがあったので一応見てみる




前回みたいなことはないよな







完全に諦めかけて、戻っている途中

最初に♂のいた樹洞をもう一度のぞいてみることに









すると…









はっ!










オオチャイロハナムグリ

なんと!オオチャイロハナムグリの♀がいました!

樹洞の壁面に張り付いており、先ほどの♂によって呼び寄せられたのかもしれません

そして見た目は似てるのに、♀は全く匂わない

通常のハナムグリ臭がしました…







というわけでこの天候にも関わらず、オオチャイロハナムグリに出会うことができました

もしかしたらよっぽどの悪天候でない限り、彼らは活動しているのかもしれません

きっと今年の夏も乗り越えて、来年また出てきてくれることでしょう。








ふもとに戻って、帰宅中にワンショット

完全に雨です…







その後、持ち帰ったオオチャイロハナムグリは産卵し、現在19匹の幼虫を育てています

大切にしていきたいです









これでキャプテンUといーぐる先輩の修行は終了です

とても良い夏の思い出になりました!









ー完ー











By キャプテンU


BACK

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送