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インドネシア遠征

14,15日目

〜青いアゲハを求めて〜



(6-7.V.2017)

参加者:みむさん, じょえる








いよいよ今回の遠征も終わりを告げようとしています。



3/4にアルファックを出発し、

3/5にニューギニア島を去り、スラウェシ島を経て、バリ島にやってきました。



今日はバリで採集だ!



足の怪我の方は、マノクワリの病院で捻挫と判断され、

ギブスを作ってもらい、だいぶ痛みも引いてきました。



早朝、

目覚ましが鳴る前に、たかじゅんさんが出掛ける物音で目が覚めました。

(たかじゅんさんは、都合上先に帰ることになっていました。)



〜いろいろとお世話になりました〜

〜この先もお気をつけて!〜



1時間後、起床。

今日の狙いは、アオネアゲハのバリ亜種(Papilio peranthus transiens)!



みむさん先輩と僕は、Dさんの奥様に朝ご飯をご馳走になった後、

ドライバーのWさんとともに出発!



しかし!

ちょっとだけ問題が…。



Dさん曰く、

ドライバーのWさんはインドネシアの方で、日本語はもちろんのこと、英語も通じない…。

つまり、Wさんとのコミュニケーション手段がジェスチャーのみ…。

うまく意思疎通できるのでしょうか…。


とりあえず、Wさんに連れられて、アオネアゲハのポイントに行きます。



道中には田園地帯が広がっていました。



2時間弱で到着!



(ここだよ!)

(おーけー!)



車から下りると、

peranthus!

っというWさんの声!

学名は万国共通なので、通じる笑



早速発見できました!

ただ、まだ網の準備ができていないので、キャッチならず…。



道を進むと、


また、アオネアゲハ!


あ、あそこにも!


っという感じで、アオネアゲハが多い!!

スラウェシとは大違いですね。



近くに飛んで来たので、ネットイン!


やったー!!

けど、完品じゃない…。



追加をゲットするも、こちらも完品ではなく…。



すると、ドライバーのWさんが、奥の方を指差します。

アオネアゲハじゃないけどアゲハが飛んでる!


ナガサキアゲハ♂♀(Papilio memnon memnon)でした。

♀ボロボロ…。



そして、


シロオビアゲハ♂♀(Papilio polytes javanus



アオネアゲハも飛んでる!



すると、Wさんが、


(網貸してー!)

(どーぞ!)


持ってきたもう一つの網をWさんに貸して、

Wさんも採集に専念。



ところで、

一応ドライバーという名目のWさん、蝶々を採るのが上手い!

アオネアゲハを始め、いろいろなチョウを採っては、僕らにプレゼントしてくれます。



僕もアオネアゲハの完品を狙って粘ります。


アオネアゲハの個体数はホントに多い!

あたりを見回すと、どこかしらに飛んでいます。

でも、何度キャッチしても、どこかしらが欠けている個体ばかり涙。



何度かキャッチ・アンド・リリースしていると、


ついに完品が採れました!



みむさん先輩も無事に採れたようで、

みんなご満悦!



アオネアゲハ以外にも、ここではいろいろなチョウに出会うことができました。


ツマベニチョウ(Hebomoia glaucippe javanensis)とクロテンシロチョウ(Leptosia nina chlorographa

どちらもスラウェシ島にもいましたが、別亜種です!



オオムラサキマダラ(Euploea phaenareta defigurata)とルリモンジャノメ(Elymnias hypermnestra baliensis



イワサキタテハモドキ(Junonia hedonia ida)とタイワンキマダラ(Cupha erymanthis synnara



トリゲルタコイナズマ(Tanaecia trigerta singoradja)とルリウラナミシジミの一種(Jamides sp.



そうこうしているうちに、お昼になりました。



っということで、しばらく車に乗ってレストランへ。

ここのレストランの従業員は英語が通じました。


美味しかったです!



さて、お昼を食べた後は、近所のバタフライパークへ。


少し中を覗いてみます。



アオネアゲハ(Papilio peranthus transiens



ヒプセアハレギチョウ(Cethosia hypsea fruhstorferi



ヒメコウモリタテハ(Vindula dejone austrosundana

他、いろいろなチョウが飛んでいました。

(ハウスの中にセレベスオオゴマダラ(Idea blanchardii)が飛んでいたのには驚きました。。。)



標本の部屋もインドネシアの昆虫を中心にいろいろな昆虫を見ることができました。



バタフライパークを後にして、今度は別の採集ポイントへ。


ここは、ヘレナキシタアゲハ(Troides helena maurus)のポイントのようで、たくさんのヘレナキシタアゲハが飛んでいます。



が!

キシタアゲハ類はトリバネアゲハ類と同じく、

ワシントン条約に指定され、日本への輸出が制限されています。



っということで、

ヘレナキシタアゲハは観察に留め、

他のチョウを狙います。



ここでもアオネアゲハ他、いろいろなチョウに出会いました!


コモンタイマイ(Graphium agamemnon agamemnon)とベニモンアゲハ(Pachliopta aristolochiae balina



タイワンキチョウ(Eurema blanda blanda)とハタフリシジミ(Loxura atymnus matienus



リュウキュウミスジ(Neptis hylas matuta)とパルグナコイナズマ(Tanaecia palguna balina



スジグロカバマダラ(Danaus genutia intensa)とトガリアサギマダラ(Ideopsis juventa juventa



マルバネルリマダラ(Euploea leucostictos relucida)と

マダラたちはスラウェシ島でも見かけましたが、亜種が違い、模様が違って面白い!



正直、今回の遠征で訪れた場所の中で一番多様度指数が高い気がしました。



そろそろお開き。

車に乗って、Dさんのお宅へと戻ります。

とうとう後数時間でインドネシアともお別れ。

シャワーを浴びて、荷物をまとめた後、再びDさんの奥様に夕食をご馳走になりました。



Dさんとご家族に挨拶をして、空港へ。

ドライバーのWさんともお別れです。



テリマカシ!!

Sama sama!



みむさん先輩と僕は空港の中へ。

デンパサール国際空港からクアラルンプール国際空港へと離陸します。



3時間ほどでクアラルンプール国際空港に着陸。

ここで再び13時間近くの待ち時間。

遠征の疲れもあり、そのほとんどを睡眠に費やし、

翌日の午後、羽田空港行きの便に乗って離陸。

午後10時過ぎ、無事に日本に帰国しました。





っということで、

今回の遠征は、16日間に及ぶ遠征でした。

ここまで長いスケジュールの遠征は初めてでしたが、この間に実に様々な昆虫たちに出会うことが出来ました。

今回、遠征で訪れた島は、バリ、スラウェシ、ニューギニアの3つでしたが、

生物地理区では、バリは東洋区、ニューギニアはオセアニア区、スラウェシは東洋区とオセアニア区の境界に属しています。

それぞれの島では他の島で見られなかった昆虫たちにたくさん出会え、

異なる生物地理区を訪れたことで、生物の多様性を感じることができました。

途中、様々なトラブルや不運もありましたが、とても楽しかったです。

また、今回の遠征は、様々な人にお世話になりました。

昆研OBのdazai139先輩を始め、ガイドのDさん、Jさん、Aさんとそのご家族の方々、ドライバーのWさん、

そして僕が足を怪我した時に付き添って下さったたかじゅんさんに、この場をお借りして、御礼申し上げます。



こうして、今回のインドネシア遠征は幕を閉じたのでした。



Fin.



by じょえる





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