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第58回 東京農工大学 学園祭 大昆虫展
(11-13.Ⅺ.2016)


参加者:昆研メンバーと来場者の皆様


※編集はPCで行っているため、スマホなどでは一部改行がガタガタして見づらいかもしれません。
スマホで見づらいときは画面を横にすると多少改善されるかもしれません。




昆虫研究会では、今年も農工祭にて大昆虫展を開催いたしました。

たくさんの方々にご来場いただき、大盛況となりました!

ここでは、大昆虫展の内容を少しだけご紹介します。









全体の風景はこんな感じ。

 

教室の半分を標本や模造紙の展示に、もう半分を鱗粉転写・標本教室のコーナーにしました。

机や模造紙の配置は皆であぁじゃないこうじゃないといって決めました。

一見がらんとして広そうですが、いざ学祭が始まると……

人がたくさん!狭い……。

最終日には、通路をすれ違うのもやっとなくらいに……。





展示のコーナーは、標本箱31箱・パネル5枚を使用しての展示となり、今年も様々な展示品がありました。



まずは、サークルとしての活動にまつわる展示から。

まずは恒例の農工大箱。

毎年展示しているものですが、毎年ちょっぴり変わっていたり。

 

お次は高尾箱。みみずくが中心となり、1年生で作成しました。

僕は高尾で採れる代表的な虫とその採集シーズンをまとめた表を作ってみました。

お馴染みの甲虫や蝶・蛾に加えてアリやセミなんかも入っており、1年生らしい箱になりました。

みみずく 「ミヤマクワガタは、ミヤマのハズレ年&初の1人での
       夜高尾で、登山道を4時間探しやっと飛来した個体。
       来年は70 mmUPを採りたい。ヒメヤママユは極寒の
       夜高尾で採った個体で、コイルの白衣に助けられた」


さらに今年は、じょえるが高尾の蝶でもう一箱作ってくれました。

じょえる 「この箱は4回にわたる『高尾の蝶プロジェクト』で採
       集したものです!」


1年作成の合宿箱。今年は伊豆大島に行きました。

初日は台風直撃でしたが、クワガタを中心になかなかの成果が得られました。

ハラミーのアリも充実。

みみずく 「ノコギリクワガタは、台風の中でも飛来してくれた大
       歯型。65 mmUPの♂を譲ってくれた、たかも酢先輩
       には感謝。次に行くことがあれば70 mmUPを採りた
       い。あと、イズミヤマも」
                

こちらは石垣島の昆虫。

今年3月にキャプテンU・がしゅん・たかも酢・みむさんで行った石垣遠征の成果です。

生憎の気候により、甲虫はほとんど採れませんでしたが、蝶は充実。

がしゅん 「八重山のアオスジアゲハの"青筋"は、八重山の海の色
       でした。ジャコウアゲハの八重山亜種もふつくしい……。
       昆虫でないもの含め、キャプテンUのヒメマルゴキブリや
       サソリモドキ、ヤエヤマサソリといった奇虫もあります」




また、昨年の9月と今年の3月に行われたマレーシア遠征で得られた虫の箱もありました。

その数なんと合計7箱!

まずは、みむさんの「マレーシアの様々な昆虫」。

彼が現地で得たカブクワ以外の雑多な虫が展示されています。

みむさん 「準備が間に合わなかったので、油抜き出来ませんでし
       た & 直置きです!
       自己採集はテナガ♀、テイオウゼミ、エドワードサン、
       クロツヤムシくらい。大型カミキリの自己採集は、エドワ
       ードサンの左隣の種くらい(一応同種で2周りくらい大き
       いのを採りましたが、不完品で場所も無かったので箱に
       入れませんでした)」


 

こちらも みむさん作成、マレーシアのカブトムシとクワガタの箱。

図鑑でしか見たことのないようなカブト・クワガタは、やはり子供達には大人気でした。

みむさん 「クワガタ箱のフェモラリスツヤ2♂はどちらも90mm前
       後で、ほぼ同じ場所で採集した自己採集個体!毎日
       このポイントに通いました。(シカクワは飼育品)
       カブト箱は、正真正銘の自己採集はコーカサスの♀と
       アトラスの♂だけ…ショボい」


 

こちらは、じょえる作成の「マレーシアのチョウたち」。

マレーシアの様々なチョウたちがしっかりまとめられていました。

じょえる 「これらの箱は、過去3回のうちで採集できたチョウの
      ほんの一部を展示しました!」


こちらは、がしゅんの「マレーシアの蛾」。

ヤママユガ科をはじめ、マレーシアの大型蛾を中心に展示しました。

がしゅん 「渋いですがカッコいい蛾たちがそろっています。お気
       に入りは左下のAntheraea assamensisという蛾です」




また、キャプテンUが今年1年の活動を採集記紹介の形で模造紙1枚にまとめてくれました。


キャプテンUの集計によれば、採集地はやはり東京が圧倒的1位のようです。

次点で沖縄らしいですが、これは某会長さんの影響でしょうね……。





ここまでが、遠征など、サークルとしての活動で得られた虫たちの展示。

ここから先は、部員個人によるテーマごとの展示となります。

まずは、かっきー先輩の糞虫箱。

出すかわからないと言いつつも、土曜日になって持ってきてくれました。

かっきー 「ダイコクコガネの仲間は格好良いよね!」

こちらは1年生作品。ハラミーの「サムライアリ」と、はっぽーさいの「ちょっと珍しいセミ」。

ハラミーの箱には何故かサムライアリが1匹だけ。。。

はっぽーさいの箱には、「ミカドミンミン」(ミンミンゼミ)と
「セアカアブラゼミ」(アブラゼミ)といった変異型のセミが展示されていました。

   ハラミー  「奴隷狩りで有名なアリです。他にも面白い生態を
           しているアリがたくさんいるので、どこにでもいるアリ
           と思わず気にしてみると面白いです」


はっぽーさい 「東京ならどちらも身近なセミですが、ちょっとし
          た変異でもかなり印象が違ってみえとても魅力
          的だと思います」




続いて2年生作品。

 

ヘドウィグの「自己採集箱」とレムの「日本の昆虫」。

どちらも彼らが2年間で採集した昆虫たちが入っています。(ヘドウィグは収集品含む)

ヘドウィグ 「来年の学祭までに、展足の技術を磨いて、もっといい
        標本を目指したいです」


    レム 「今まで自分が面白いと思った虫しかとってこなかった
         ので、箱の中の虫に日本の虫という共通点しかない
         カオス箱になりました。来年は、展足がきれいで題名の
         しっかりした箱を出したいです」


 

こちらはクロウの作品。彼のセンスが光る展示となりました。

特に、美味しかった虫の食レポは人々に大きなインパクトを与えていました。


クロウ 「サボりすぎてネタに走りましたごめんなさい(^_^)v」


たっぴー画伯は美麗イラストを展示。

昆研内に画力で彼女に敵う者はいません。来場者の方に「売らないの?」と聞かれるほど……。

たっぴー 「来場者の方々の中には嬉しい言葉をかけて下さる方も
       おり、ありがとうございました。 『標本では残せない虫
       たちの美しさ』 を絵に残せるよう、精進していきたいと
       思います」




最後は3年生作品。

3年生の代は、これが現役最後の展示。3年間の集大成となります。

まず、らいとの自己採集箱。

彼は直翅類などマイナーなものも含め幅広く採集し、昆虫の造形美が際立つ丁寧な標本を作っています。

中でも、直翅類をはじめとする開翅標本は必見。

まさかクロゴキブリがあんなにかっこよく見える日が来るとは思いもしませんでした……。

らいと 「他の人に見向きもされないような虫が好きです」


キャプテンUのカミキリ箱。

「量より質を重視した」との言葉通り、各種ネキ、各種コブ、
ヨコヤマのペアや石垣島のカミキリなど、珍しいカミキリも納められた力作です。

キャプテンU 「3年間の集大成なので、丁寧に作ることを心掛け
          たが、インパクトが無い箱になってしまったかもし
          れない。しかしこの箱を見てカミキリムシが面白い
          と思ってくれた人が少しでもいればうれしいです」


 

たかも酢のスズメガ箱。

彼女が採集したものに加え、OBさんが部室に残していったスズメガも入っています。

地味な色彩のものも多いですが、独特のフォルムがカッコイイ蛾たちです。

たかも酢 「実は去年も出展した箱……にも関わらず不備も多い箱
       です(恥ずかしい汗)
       スズメガ(+α)を亜科毎に分け、二箱に収めました。まと
       まった数が並ぶことで、スズメガのすっきりした輪郭と美
       しさがより際立つ気がします。
       本当は自己採集だけで埋めたかったのですがそれも叶
       わず…。 日本のスズメガコンプの夢はまだまだ先です」




がしゅんの箱は7箱。

 

まずはヤママユ箱。

がしゅん 「出現する季節ごとに3箱にまとめてみました。まだまだ
       いーぐる先輩には敵いませんが、3年間のやままゆ採
       集の集大成ということで展示しました。一応、天然記念
       物であるヨナグニサン以外の日本産やままゆ全種が収
       められています。
       成虫の標本以外にも、顔写真や幼虫写真など、僕の
       趣味がほどよく繁栄された箱になったかなと思います」


カトカラ箱。

がしゅん 「紫、白、紅、黄の4色がある程度そろってきたので展
       示してみました。
       ムラサキシタバやエゾベニシタバなど珍しい種もあり
       ますが、個人的お気に入りはコシロシタバ。平地の雑
       木林で普通に見られるような種ですが、後翅の控えめ
       な白斑が上品な感じがして好きです。」
 
  

ノメイガの小箱。

がしゅん 「ヤママユやカトカラ、スズメガなどに比べると至極マ
       イナーな蛾です……。しかし、こういう魅力的な蛾も 
       いるのだということを感じてもらえたらと思います。
       まだまだ標本が少ないので、僕が実際に撮った写真
       も含めて展示しました」




蛾以外にも2箱ありました。

 

ハチ擬態の箱。

がしゅん 「昨年展示したものを手直しし、様々な分類の虫がハチ
       に擬態していることがわかりやすいよう色分けしてみ
       ました。模造紙も作りましたが…細かかったので読ん
       でもらえたかは、果たして……?」
     

トゲナナフシ七不思議。

がしゅん 「題名はダジャレですが……これが一番凝ったかもしれ
       ません。昨年の合宿で採集したトゲナナフシが産んだ
       卵を孵化させ、育ててみて、個人的におもしろいと思
       ったことを 『七不思議』 と称して紹介してみました。
       ナナフシもなかなか愛らしく、おもしろい虫ですよ。
       トゲナナフシ単独の箱なんて、いままでにないような
       超マニアックな箱が作れたんじゃないかと思います♪」
      



最後に、会長みむさんの箱が2箱。

マルバネクワガタとハンミョウの箱。

みむさん 「今年羽化のマルバネ達がブリードで使っていて、展足
        までいかなかった。なので、空いたスペースでヘドウィグ
        とハンミョウ箱のようなものを作りました」


そしてこれはカオス箱(というらしい)。

みむさん 「何となく置いた箱。特に意味は無く、色々な虫が入っ て
        いるのでカオス箱と呼んでいる。
        地味に高尾ミヤマ71up、農工コクワ47upが入っている」










標本コーナー以外では、生体展示、農工大産カブトムシの幼虫配布、鱗粉転写・標本教室を行いました。

生体展示においては、今年は多くの部員たちの協力により、
クワガタを中心に、実に20種類以上の昆虫たちの生きた姿をお見せできました。

  

  

実際に触れるということもあり、生き虫コーナーはかなりの人気でした。

やはり、いくら標本を展示したところで、生きている虫の魅力は敵いませんね。

特に、スズメバチに触れるという意外性からか
オオスズメバチの♂はクワガタ並に人気で、
農工大産オオスズメバチ♂の しまたろう と しまじろう には
大昆虫展を盛り上げるにあたり、多大なる貢献をしていただきました。

ありがとう、しま兄弟!





そして、恒例の農工大カブト幼虫の配布、標本教室・鱗粉転写教室も大好評でした。

個人的には、標本教室にて
「この虫きれい!」
と言ってキマワリを展足して帰った少女が印象的でした。

将来有望……その後が気になります笑



最終日の昼過ぎには、農工大カブト幼虫の配布が終了してしまい、
標本教室も一時休止するなど、これらを楽しみにしていた方々にはご迷惑をおかけしました。



特に鱗粉転写は、小さな子どもでも簡単にできるということもあってか非常ににぎわいました。

お母さんの本音としても、標本よりは「蝶の栞」の方が持ち帰っても困らないでしょうね……笑

常に人手もスペースも不足しがちでしたが、楽しんでいただけたなら幸いです。









以上、2016年の大昆虫展の概要でした。

今年も非常に多くの方々にご来場いただき、大昆虫展を大いに盛り上げることができました。

大昆虫展は、実際に虫を見て、驚き、関心を持ち、楽しんでくれる
皆様の存在なしには、こんなにも盛り上がる素晴らしい展示にはなりえません。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。





また、我々3年生の代は本学祭を区切りに引退となります。

個人的には、最後の年で学祭係をつとめ、準備の段階から忙しかったものの
実際に始まってみれば、あっという間に過ぎ去ってしまった3日間でした。

反省点というか、心残りというか
もう少し準備に時間をかけて凝った展示にしたかったな
展示の解説を通して、自分が好きな虫について、もっと人に伝える余裕が欲しかったな
(当日は標本教室や生き虫に触る子供たちへの対応で手一杯に…。人数配置も課題かもしれません。)
とは思いますが、充実した素晴らしい学祭展示となりました。



今年で引退とはいっても、サークル運営に関わらないだけで、
虫との関わりはそれぞれの形でこれからも永々と続いていくのでしょう。

後輩たちの代も、行動力が高く、虫との接し方も様々なので
これからも、きっと素晴らしい活動を見せてくれることでしょう。

これからの活動がどうなっていくのか、楽しみです!



たかも酢 「3年目、私はろくに活動できませんでしたが、すでに
       バリバリ活動してくれている頼もしい後輩たちがいて
       嬉しい限りです。陰ながら応援しています。
       そして私はスズメガへの愛を叫び続けます。
       ありがとう昆虫研究会。」




みむさん 「一応もう引退ですが、来年も展示する予定です」






 * * * * * * 





後日談。

某TV番組にて農工祭がとりあげられ、林科の焼き鳥とともに大昆虫展が圧縮して放送されました。

会長と しまたろう が全国デビューです。


 



昆研の大昆虫展も、ついに林科の焼き鳥にならぶ農工祭名物と成り得るのか!?





来年も大昆虫展をよろしくお願いします!





















それでは。





By がしゅん


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