昆研HP TOPへ

奥多摩で挑戦!ウスタビガ!!
(5-6.Ⅺ.2016)


参加者:がしゅん、たかも酢





やままゆの1年の最後を飾るウスタビガ!

去年、一昨年と高尾で挑戦してみましたが、共に♀を1頭ずつ採集したのみ。

まだ♂を見たことはありません……。

日没後、灯火に比較的早い時間に飛来する♀と異なり、♂は明け方近くに飛ぶという話もあります。

しかしこの寒い時期に野宿はキツイ……。

というわけで、今回は車で行ける奥多摩で、ライトトラップによるウスタビガの採集を試みました。

今年こそは♂を見られたらいいなぁ〜







ポイントに到着したのは18時過ぎ。

すでに周りは暗くなっており、早速ライトトラップの準備に取り掛かりますが、ここでいきなり問題発生。



ライトトラップの支柱を忘れました。



発電機とライトだけ持ってくるという不始末…。どうすんだこれ……。

幸い、ポイント近くに手すりがあったので、それに水銀灯とシーツをつけて何とか設置できました。

蛍光灯とケミカルランプはいつも通り地面において蚊帳で覆います。

18時半頃に点灯。

手すりの高さが低く、目の前の木に少し遮られてしまいましたが、山肌は照らせているようなのでとりあえずはO.K.

車の中で夕食を摂りつつしばらく待っていると、大型蛾が飛来しましたがウスタビではなくヒメヤママユ。

ウスタビ狙いでヒメが来ると早すぎたのではと不安になります……。

ヒメヤママユ以外にはクワコが飛来。

クワコ

かわいい〜〜

大学構内にもいる蛾ですが、僕は初見。

カイコの原種ともいわれるように、カイコに負けず劣らずかわいらしい蛾でした♪



点灯から30分ほど待ち、腹ごしらえも済んだので街灯巡りに向かいます。

街灯巡りを始めてすぐに、この辺りでは最も集虫力の高い電灯に黄色いパタパタが飛んでいるのを発見。

ウスタビガ♀

出ましたウスタビ!

♀の鮮やかな黄色にふっくらもふもふした体つきは見ただけで心が温まりそうです。

とりあえずはウスタビガを見ることができたので、発生していることは確かなようです。

その後の街灯巡りでは、種数も個体数も少ないですが秋の蛾がちらほら。

  

ヒメヤママユ

ケンモンミドリキリガ

車で1時間ほど街灯巡りし、20時過ぎ頃にウスタビガ♀をもう1頭発見。

ウスタビガ♀

この個体は、お腹がかなり大きい印象を受けました。

でっぷり。かわいい〜〜



20時半過ぎにライトトラップに戻り集まった虫を確認しましたが、小型の蛾と小さいよくわからない羽虫ばかりで大型蛾は来ていませんでした。

ライトを仕掛けた手すりの下の茂みも入念にチェックしましたが、ヒメヤママユが数頭落ちている程度でした。

こちらは胸の前方が黒く一瞬黒化型かと思いましたが、よく見たら通常型でした。



この後も、ライトトラップで休憩し寒くなったら車内を温めがてら車を走らせ街灯巡りをする、
といった感じで日が変わるころまで探索を続けましたが、ウスタビガの追加は得られず……。

地味に疲れてしまったので0時半すぎには仮眠をとることにしました。Zzz...





******





1時半頃に起き出し、発電機にガソリンを足して街灯巡りを再開。

街灯の数が多いので、立地が良さげな街灯を絞ってゆっくりと探していきますが、街灯にいる大型蛾はことごとくヒメヤママユ……。

  



結局、これといった成果はなく、ライトトラップに帰還……。

幕と蚊帳は相変わらず遠目にも白く、もはや確認も面倒になってきたので
暖房の効いた車の中でぬくぬくとライトトラップを眺めていると、一瞬、巨大な蛾が幕の前を横切りました。

ヒメヤママユとは明らかに違うオーラを放っていましたが……これはウスタビガに間違いない!

急いで車から降りて幕を確認しましたが、幕にはついていません。

飛んでっちゃったか……?

落胆していると再び水銀灯の前を横切り、そのままライトトラップの周囲を
旋回するようにして、蛍光灯とケミカルランプを覆っていた蚊帳に着地しました。



















ウスタビガ♂

そしてなんと、それは念願の♂のウスタビガでした!!!

3年目にしてようやく見ることができました……。渋い落葉色と尖った前翅がカッコイイ!!

時刻は3時ちょい前。♂が明け方近くに飛ぶというのが本当であればこれから飛来のピークが始まるということでしょうか。

しかし今はそんなことは置いといて念願のウスタビ♂をじっくり観察します!

さっそく手乗り&お顔拝見。

♂の大きな櫛状の触角とウスタビガ特有のもふもふの体毛があわさった、この小動物感。

前脚で顔を少し隠すしぐさも堪りません♡

お腹拝見。

卵を抱える♀ほどではありませんが、上品な体毛がお腹まで達し、ふっくらした印象があります。



この個体を観察・採集した後も、ライトトラップで飛来を待っていましたが追加はなく、4:45頃にはガソリンが切れて発電機が停止。

ライトトラップを片付け、今回、ライトトラップ開始直後からいて場を和ませてくれたクワコくんに別れを告げました。

ばいばい。クワコ。



ライトトラップを片付けた後は、夜が明けるまで、今回最初にウスタビガを見つけた強力街灯で張ることにしました。

街灯周りの枝葉を竿で叩いて見落としたウスタビガがいないか確認しつつ待っていると、5時半頃にオレンジ色の蛾が飛来!

来ました!ウスタビ♂!

立て続けにもう1頭飛来。

こちらは少し帯が黒めでしょうか。

さらに続けてもう1頭来ましたが、そちらは街灯にはとどまらず飛び去って行ってしまいました。

その後は6時頃に夜が明け街灯が消えるまで飛来はありませんでしたが、
夜明け直前に短時間でまとまって飛来したのをみると、どうやら♂が明け方近くに飛ぶというのは本当のようです。

街灯が消えたところで採集は終了。

帰る直前に念願の♂が複数見れたことで満足な気分で帰路に着きました。








ライトトラップの支柱を忘れるという失態を犯しながらも、ウスタビガを複数採集することができました。

今回観察した限りでは、灯りにはヒメヤママユが多く、ウスタビガもあまり擦れていなかったのでまだ出始めだったのでしょうね。

今回は奥多摩で念願の♂との邂逅を果たしましたが、時間帯等々
なんとなく分かった気がするので、次はお馴染みの高尾で狙いたいですね。

引退前に後輩達にもやままゆの良さを布教しておかなければ……笑



















それではっ!





By がしゅん


BACK
TOP

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送