(27.U.2015)
参加者:いーぐる
多くの昆虫たちが冬眠する時期に活動するフユシャクの仲間。
その中でモミに依存して生活する種が、スジモンフユシャクです。
多くの個体を観察したい場合、まとまってモミが生えている場所を探索するのが確実です。
山の麓に着いたのは、16時半ごろ。
夕暮れの山道を登っていきます。
移動中に、スギの木に静止するフユシャクの仲間を発見しました。
多分ヒロバフユエダシャクだと思います。
夏によく灯火巡りを行うポイントを通り抜け、目指すはモミ林。
まだまだ進みます。
沈んでいく夕日が創るきれいな道を進んでいきます。
ここからはあっと言う間に暗くなるので少し急ぎ足。。。
暗くなる少し前にモミの多い場所に到着しました。
早速、モミの樹皮をルッキングしていきます。
スジモンフユシャク ♂
静止している個体は、モミの樹皮に溶け込むので見つけづらいです。
横から見るとわかりやすいですね。
この後、完全に日が沈み、周りが真っ暗になると・ ・ ・
スジモンフユシャク ♂
今まで、どこにいたんだ! という数のスジモンフユシャクが一斉に現れます。
日没後に現れる個体の多くは、地面付近からモミの木を登って移動します。
翅の状態を見ても、多くは羽化した直後の個体がモミ伝いに移動を始めているようです。
スジモンフユシャク ♂
日没前の静けさはどこへやら、ぴょこぴょこ動くスジモンでとても賑わいます。
1本の木に十数頭のスジモンが群がっていることもあります。
スジモンフユシャク ♂
日没後30分もすると、ヒラヒラ飛び始める個体が目立ってきます。
スジモンは比較的、集光性が強いように感じます。
ライトに寄ってくる個体も多くいました。
♂はたくさん見れたのですが、今回の本命は♀です!!
前回も♂は凄まじい数を確認したのですが、♀は何故か見つからず。。。
交尾しているところを見ることができたら嬉しいのですが、なかなか見つかりません。
スジモンはかなり活発に動き回ります。
木を登るスピードもかなり速いです。
しかも、かなり上の方まで登ります。さらには、横歩きや、後ろへ進む個体もいるのです。
これらの怪しい動き(?)をしている個体は、♀を探しているのかもと思い、近辺を必死に探しますが♀は見つかりません。
スジモンフユシャク ♂
写真には3頭のスジモンフユシャクの♂がいます。
本当に、見つかる雌雄比がおかしい。。。
時期?時間帯?ルッキングの腕?
少し思ったのは、♀はモミのかなり上方で生活しているのでは?ということです。
モミはかなり高い位置から葉を出す植物なので、上の方に卵を産んだ方が良さそうな気がします。
♂がやたら活発なのも、モミの高い位置まで登るためかもしれません。
しかし、数にして100頭を超える♂は見ているはず!
♀も1頭くらいは見つけられる位置にいてもいいのに!!
スジモンフユシャク ♂
一瞬♀かと思いドキッとした、羽化不全の♂です。
20時近くになると、冷え込みが強くなりつらい。。。
もと来た道を引き返して、最後のルッキングに賭けることにします。
・ ・ ・
ややっ!
地上3mほどの位置にいた♂。
下を向いていることに違和感が ・ ・ ・ 。
横から覗くと、
スジモンフユシャクの交尾
♀発見!!!
少しよじ登って、手をいっぱいに伸ばしてギリギリ届く高さにいたのでいい写真がありません。。。
が、紛れもないスジモンフユシャクの♀!!
フユシャクの仲間の♀は総じて♂より見つけるのが難しいとは思うのですが、
スジモンの♀の見つけにくさは本当に謎です。
やはり、高めの位置にいるため見つけづらいだけなのでしょうか?
何はともあれ、♀を見つけられてよかったです!
真っ暗山道を戻って、帰路に着きました。
麓の明かりが見えると少し安心します。
スジモンフユシャク ♀
スジモンフユシャクの♀は足がかなり長い気がします。
♂と同様、活発に動き回ります。
他のフユシャク亜科の♀とは尾端が異なる形態をしています。
同フユシャク亜科のAlsophila属とInurois属の♀は本種(Alsophiloides属)の♀と異なり、
尾端に筆状のまとまった毛が生えおり、卵に毛束が付着するようです。
本種の卵に毛束の付着はありませんでした。
冬の山もなかなか趣があっていいものでした!
By いーぐる
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