石垣島マルバネ採集記2014
(2014年10月22〜26日)
参加者:みむさん、かっきー、Lynx(ゲスト)、シャオリン(ゲスト)


こんにちは、2度目の採集記になるみむさんです。
色々と忙しかったため5か月以上前の採集記ですが、石垣島へ行ってきました。
今回の主目的はヤエヤママルバネクワガタ(以下ヤエマル)ですが、自分は石垣島に生息するクワガタを1種も持っていないため、
サキシマヒラタクワガタ、ヤエヤマノコギリクワガタ、ヤエヤマネブトクワガタも狙っていました。
(チャイロマルバネクワガタは裏年のため、あまり狙いませんでした。)
本当は全日程参加したかったのですが、土曜日に実習があったので、やむなく2泊3日の参加になりました。
自分は飼育目的なので、各種の♀を最低1頭ずつは採ることが目標です。
石垣島のヤエマルは日本の他のマルバネクワガタと違い、
初心者でも簡単に複数とれるため、ボーズはないと言われていましたが、
何せ初めてのマルバネ採集が沖縄本島だった自分はその言葉が信じられないまま今回の採集に参加しました。

水曜日の午前中の飛行機で石垣へ。Lynxさんは2日目からの参加なので、3人で石垣へ飛びます。
飛行機の中では、かっきー先輩の持ってきていたマルバネ図鑑をシャオリンさんと順番に読んでいました。
那覇空港経由便だったため、夕方に石垣空港に到着。
昔、家族で行った西表島旅行以来なので、今回が石垣空港移転後初の石垣島でした。

到着後は、早速レンタカーを借り、買い出ししてからまずは宿へ。
宿に着いた時には既に暗くなっており、さらに泊まる宿がゲストハウスだったため、宿を見つけるのに苦戦しました。
宿を見つけるとすぐに荷物を置き、準備をしてヤエマルの超有名産地A岳へ
さすがに有名産地なだけあって、ポイントに着いた頃(午後8時頃)にはすでに合計10台近くの車とバイクが…
話では聞いていましたが、実際に見るとやはり驚きました。

装備を整えて早速森の中へ。かっきー先輩以外は初めてのヤエマル採集なので、まずはかっきー先輩についていきます。
なんとなくやり方を理解した後は、分かれてシイの大木につくマルバネを探します。
開始後少しして、かっきー先輩がヤエマル小歯を発見!
しかし、今年は雨がかなり少なかったようで、森が乾燥しているらしく、
良さげな大木はたくさんあるものの、ヤエマルは見当たりません…
いるのはオオゲジ、ゴキブリくらい…


あまりにもいないため、テンションが落ち始めているところで、セミの羽化シーンを目撃。
初めて見たので、感動!


その後、藪漕ぎをしたり、崖から滑り落ちそうになったりしながら、沢に下りました。
雨が少ないというのは本当らしく沢にはほとんど水がありません。
沢を歩いていると、何やらピカピカした塊が…

最初見たときは珍しいものを見れた!、と思いましたがそんなはずはなく
ナナホシキンカメムシがたくさんついているという
よく見られる光景だったようです。

ナナホシキンカメムシを見て数分後、他の採集者の明かりが見えたので、挨拶をしようとすると…
まさかのかっきー先輩でした(笑)

かっきー先輩と合流後、道まで戻ると、向こうから車が来ました。
どうやら運転手がかっきー先輩の知り合いだったらしく、しばし2人で談笑後
その方の採集個体を見せていただけることになりました。
初めて生きたヤエマルの♀を見れました。
しかもその方は実は某クワガタショップの店長でした。

少しすると向こうから人影が…
むむ!あれは…某有名昆虫ショップの店長じゃないですか…
どうしてこんなに有名人がいるの…
しかしその店長ですらまだ1匹も採れていないとのこと…
乾燥恐るべし…

店長達と別れた後は、先ほど入った側とは逆の斜面にかっきー先輩と入りました。
そちら側には確実な発生木があったのですが、2人で手分けして探しても見つかりません…
数十分後発生木は見つかったものの、ヤエマルは居らず…

そうこうしているうちに、日にちも変わり1時になっていました。
事前に決めていた集合時間になったので車に戻り、シャオリンさんと合流。
シャオリンさんは1♂のみ採集。




続いてB岳へ移動
ここには水の残った沢が近くにありほとんど乾燥していません。
しかし、乾燥していないということはハブも多いということ…
ポイントに向かう途中でかっきー先輩がヤエヤマネブトの♀を複数採集。
2♀をもらいました。

ポイントに着くと下草が多いし、岩陰が多いし、ジメジメしてるしでいかにもハブがいそう…
採集を開始して少しするとかっきー先輩が続けて1♂1♀を採集。
しかし、自分もシャオリンさんも採集できず…
しかもまともな大木がない…

分かれて採集を始めるもののしばらくするとプチ遭難…
しばらくテキトーに歩いていると良さげな木があるところに到着。
しかし、ここでもヤエマルはおらず…

再びプチ遭難するもテキトーに歩く。
そうこうして歩いていると車の近くまでついていました。
さすがにもうプチ遭難は嫌なので、林道を歩いていると・・・




セマルハコガメ(国の天然記念物)


しばらく林道沿いを見て車に戻ると他の2人も戻ってきており、4時になっていました。
結局ここでのヤエマルはかっきー先輩の1♂1♀のみ…




次に自分の希望でサキシマヒラタの有名な灯火採集ポイントに向かいます。
1ヵ所目、何もなし…

2ヵ所目、サキシマヒラタ♀の死骸を発見。


3ヵ所目、このポイントは街灯が3つ並んでるので期待できます。
ここでは他の二人も降りてサキシマヒラタを探します。
1つ目、2つ目、3つ目と何もいないな〜と思っていたら、3つ目の街灯近くの草むらでかっきー先輩がサキシマヒラタ♀を発見。

(帰宅後撮影)
ある程度の大きさがあり、フセツ欠け等はない完品でしたが、アゴがかなり摩耗しており、あまりにもボロボロだったため、
かっきー先輩がいらないとのことだったので、ありがたく頂きました。

4ヵ所目、ここも街灯が3つ並んでいます。
1つ目、2つ目と何もいなかったのですが、
2つ目と3つ目の間あたりでついにサキシマヒラタ♂を発見!(



この個体は67mmでした。
ポイントを見終わったので、宿に戻ります。




宿に戻ると午前6時になっていました…

これまでの自分の成果


就寝。






14時起床(笑)
今日はC岳、D岳を下見した後、17時の飛行機で来るLynxさんを車で迎えに行きます。

まずC岳を見に行くと、道の両サイドはひたすら崖と急斜面。
いったいどこから森に入るんだろうと話しているうちにC岳終了…
ここは無理だという話になり、D岳へ移動。

D岳はチャマルの有名ポイントでもあるため、一応流してみるものの
裏年なのでやはり採れず…
C岳とは違い、森に入れそうなところはちらほらあるものの
ヤエマルの発生源になりそうな大木がありません…
結局D岳全体を林道から見ても、可能性のありそうなポイントは1か所しかなかったため、
そのポイントを3人で別々に下見することに
1時間ほど見たものの大木は少なかったので、今日もA岳、B岳に行くことになりました。



空港に向かい、Lynxさんを拾って、前日と同じように買い出しをし、宿へ
宿からA岳へ向かいますが、A岳方向に何やら不穏な黒い雲が…
不安が的中し、雨が降り出してきました。
しかし、雨だからといって、誰も行きたくないという人はいなかったので、
そのままA岳へ向かいます。


A岳に着くと雨は降っていません。さらに路上も濡れてないので、
この辺りでは雨が降っていなかったようです。
他の採集者は雨の中で採集する気のある人が少なかったのか、ポイントには1台しか車が停まっていません。
これはチャンスかもしれない…
準備をして森に入り、30分ほどすると
かっきー先輩が小歯を発見。

今日は昨日と違うルートを歩いて大木を見ていきますが、ヤエマルはいません…
ヤエマルが採れないまま石垣で最後の晩が終わってしまうのかな…
と、気持ちが沈みかけていると・・・


なにやらライトが赤っぽい物体をとらえました。
あれは!ゴキブリじゃない!遠くから見てもそう確信しました。
近づいてみてみると・・・










待ちに待ったヤエマルでした!!!!!
この個体は56mmで大歯になってもおかしくないサイズですが、
内歯が出ています。しかしタテヅノは発達しており、いわゆる激中歯という歯型です。
自分は生き虫屋なので生きたまま持ち帰ります。







一度森の外に出て車にヤエマルを置き、今度は道路の反対側に入ります。

しかし、一時間ほどすると森の中で迷ってしまいました…
しかもいくら歩いても深い藪から出られません。
深い藪がある→人がほとんど入っていない
→発生木を見つければそこにはヤエマルがたくさんいるだろう
そう自分を鼓舞しながら歩いたもののそもそも木がない…
木があっても蔦にまかれていて洞もない…
2時間ほどその藪を歩き回りようやく道に出ることができました。


少し休憩しつつ夜御飯を食べ、再び森に入ります。
森に入って30分ほどすると、何やらヤエマルらしき影が2つ…

前回の沖縄での失敗の経験からまずは生態写真を撮ろうと1匹を撮影し、



もう一匹も撮影しようと最初にいたあたりを見ると…
なんと!いなくなってしまいました。
どうやらライトに驚いて洞の中に隠れてしまったようです。
もしあれが♀だったらと思うとかなりショックでした…
さらにさきほど撮影していたヤエマルも洞の中に逃げようとします。
急いで捕まえます。

このヤエマルは50oでわずかにタテヅノがでている中歯でした。
もう少しで集合時間だったので車へ戻ります。
車へ戻って少しするとシャオリンさんが戻ってきました。
シャオリンさんは3♀採集。
♀はブリードに使うそうです。

しかし、集合時間を30分ほど過ぎてもLynxさんとかっきー先輩が戻ってきません。
しばらくすると2人揃って戻ってきましたが、2人と一緒にもう1人…
その方はかっきー先輩の知り合いの某氏で、マルバネ採集をかなりしているようで
小歯、中歯、♀は全てリリースしているそうで、さらに大歯でも小さいのは興味ないという
まさに熟練者という感じです。
1時間ほどその方の話を聞いていました。
そしてなんとその方が採集したヤエマルの♀をくださるということになりました。
これでようやくヤエマルのブリードができます。
ちなみにこの日のA岳では、かっきー先輩小歯3♂、Lynxさん0でした

某氏と別れ、B岳へ向かいます。
予定より遅くなってしまったので、B岳には1時間ほどしかいられません


結局この日はB岳での成果はゼロ…

この日もサキシマヒラタのポイントに向かいますが、1匹も採集できませんでした…



自分は24日の昼の便で帰りましたが、他の3人は24、25日と採集を続けていました。

自分が帰った後は、某氏の案内でC岳に行ったり、
B岳でLynxさんが1晩でヤエマルを10匹以上目撃したり、
シャオリンさんとLynxさんは63mmupのヤエマルを採集したようですが、
かっきー先輩は結局小歯しか採集できなかったようで、
2週間ほどの間ずっと落ち込んでいました。

続けて飼育記も書くので興味のある方はどうぞ




By みむさん


戻る

TOP






続いて飼育記です。
ヤエヤマネブトは2♀を別々にセットしたものの幼虫は取れませんでした…
さらに2♀とも死んでしまいました。
やはり野外品のネブトは難しいですね…



サキシマヒラタはあんなにボロボロだったにも関わらず、3幼虫取れました。

しかし、セットを解除してエサを与えている間に♀の寿命が来てしまったようです。
♂は♀の子供と掛け合わせるため、まだ生きています。



ヤエマルは頂いた3♀全てを実績のあるマットで中ケースに別々にセットを組み、
3♀とも潜ったものの2月上旬に割り出してみると、産んでいたのは1♀のみでした…
しかし、産んでいた♀以外は死亡後すぐに回収できたため標本として綺麗に残りました
ちなみに産んでいた♀から取れたのは幼虫68匹でした。





ですが、マルバネは普通に100匹以上幼虫が取れる種なので、マルバネとしては少ない結果となりました。

3月下旬、ヤエマルの一部の生存確認を行いました。
おそらく全てのヤエマルが2令に加齢したと思われます。






(5匹写っている写真の左から2番目の幼虫が、1円玉と比較した写真の幼虫と同程度のサイズです。)





By みむさん


戻る

TOP



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送