昆研HP TOPへ

鷺の巣の下で
(22.IX.2014)
参加者:つやまぐ(九大生研昆虫班)、かっきー





九州大学の友人、つやまぐ氏がインセクトフェアに合わせて東京に来るというので、
フェアの前に一緒に採集に行くことに。
今回の狙いはコブスジコガネ属Trox。動物の死骸を食べる糞虫である。
北関東某所のサギのコロニーで、落ちている雛の死骸から数種のコブスジが得られるとのこと。
如何にも臭くて汚そうな採集だが、トロックスは初採集なので楽しみだ。

前日から我が家に泊まっているつやまぐと共に、我が家のボロ車で北関東へ向かう。
大まかな採集ポイントは把握していたが、コロニーの位置までは分からなかったので現地で農家の方に聞き込み調査。
最初に伺った方から快く教えていただき、土地の所有者の方からも承諾を得てコロニーのある林内へ。



この時期、サギは既に移動しているそうでコロニーはもぬけの殻だったが、
林床に撒き散らされた糞を見るだけでも相当な規模のコロニーであることが覗える。



早速、装備を整えて落ちている雛の死骸を探すと、すぐに白骨化した死骸が見つかった。
散らばった羽毛をひっくり返すと、早速登場。



小型で黒っぽいトロックス、チビコブスジコガネだ。
あっさり採集でき、次々と出てくるが…
ここで記録されている別の種はさっぱり見つからない。
おそらく、時期の問題なのだろう。

こんな感じの雛の死骸を見つけたら、当たり。



下には多ければ十数頭のチビコブスジが集まっている。



羽毛の直下にもいるし、その下の地面を掘っても出てくるようだ。
湿った地面と同じような色で見落としやすいため、注意して探す必要がある。
チビコブスジ以外には、小型のエンマムシやセンチコガネが同じ環境から得られた。



数時間の採集で十分な数のチビコブスジが得られたが、結局他のトロックスは発見できなかった。
次は他の種を狙って異なる時期に来てみたい。

今回はサギが既に移動しているということで軽装で挑んだが、
サギのいるコロニーで調査する際には、糞対策としてレインコートを着用するのが良いそうだ。
また、サギの持つ病原菌等も心配なため、マスクも用意することが望ましいと思われる。
そして極端に蚊が多く、虫除けをしていても服の上からあちこち刺されてしまったため、
虫除けは万全にしていくべし、というのも次回に向けた反省となった。

By かっきー


戻る

TOP

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送