海辺のカワラ
12. VIII. 2014
主催者:しんちゃんさん 参加者:トシ
カワラハンミョウ
Chaetodera laetescripta
それは日本三大格好いいハンミョウ(※ 昆虫研調べ)の一角を担う美麗種。
大きな体に象牙のような質感の模様が美しく,甲虫屋にはとても人気の高い虫です。
かつて本種は日本全国の河川敷や砂浜に広く分布したそうですが,
近年は護岸工事や河川改修により,なかなか見られなくなっているとのこと・・・
今回は本種を求め,しんちゃんさんと千葉の海岸へ行くことに!
天気は微妙ですが,果たしてカワラハンミョウは見られるのでしょうか。
東京湾アクアラインを越え,ポイント周辺に到着!
時刻はまだ午前7時前です。
少し早い気もしますが,早速採集の準備に取り掛かります。
用意するのは亜硫酸ガスと魚用のタモ網。
ハンミョウ採集の場合,こちらの方が使い勝手が良いそうです。
準備を済まし,駐車場からテクテク移動。
砂浜に降りた途端,しんちゃんさんが何かを発見・・・
「ハンミョウだっ!!」
ええっ! 本当!?
視線の先には2頭のハンミョウ。
2人で1頭づつ捕まえます!!
慎重に取り出すと・・・
カワラハンミョウ [Chaetodera laetescripta]
早速のカワラハンミョウ!!
思ったよりデカイ!!
そしてもう1頭は・・・
エリザハンミョウ [Cylindera elisae]
海浜性のエリザハンミョウでした。
普通種ですが,海辺のものは模様と腹部がより太く,数が少ないそうです。
しかし,こんな曇の日,朝早くでも活動しているものなんですね・・・
もうカワラハンミョウが採れてしまいましたが,ここはまだ目的地ではないそう。
より密度の高い場所を目指して砂浜を移動します。
足元では謎の甲殻類がぴょんぴょんと。
似てはいませんが,少し紛らわしい・・・
・・・そして辿り着いたのは小さな船置き場。
ここが一番多いとのことですが・・・何か居るようには見えません。
足を踏み入れると・・・ヒュンッ!
何か飛んだ!!
よく見ると・・・カワラハンミョウです!!
見事に砂地へ溶け込んでいます。
写真を採った後,タモ網でゲット。
やーかっこいい。
少し黒の地が多いですが,ここではこれがノーマルだそうです。
腰を屈めて地面を見ると,あちこちにハンミョウが居ることに気づきます。
中には白が強い個体も。
この模様は砂地に散らばる貝殻の破片を模していたのですね。
一見派手に見える柄も,自然下では見事な擬態になっています。
近づいて写真を撮りたいのですが・・・
当然逃げます。
気温が少し低いためか,飛ぶスピードが遅いのが幸いです。
何とかズームして・・・
結局,これがベストショットでした。
また来る機会があったら,更なる接写に挑戦したいものです。
・・・それから数時間後,昼ごろには更に天気が崩れ,雨まで降ってきました。
残念ながら,今日はここで切り上げです。
しんちゃんさん,今回はお誘い本当にありがとうございました。
次は今年の夏合宿先,伊豆大島で本種を狙って頑張ってみようと思います。
それではまた〜
カワラハンミョウ
[ Chaetodera laetescripta ] : 多数
エリザハンミョウ(海浜型)
[ Cylindera elisae ] : 1 ex.
By トシ
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