休講利用の平日採集

(11.].2013)

参加者: いーぐる、ゾンネ、dazai39


前週の金曜日


「応用生物科学科2年二限休講 実験なし」


応生三人組はこれを見止め

何処かに採集に行けという

天命と受け止めましてか

翌週の一限後

一路山梨へ足を運ぶ姿がそこにはありました



大方の甲虫やチョウの多くは

夏という追憶の彼岸へとうちやられてしまい

現在採れるものとしては

コブヤハズカミキリ系や大型の蛾がメインとなります

いーぐるは蛾は蛾でも

大型の蛾、「ヤママユ系」

を中心として興味がありますので

今回はこの時期に現れる

クロウスタビガが目的です


私はハグルマをとって以降

中型の蛾なら耐性がついたので

(ヤママユやオオミズアオは飛んでこられるのは苦手ですが…)

クロウスタビは見たいところ

コブも居れば採りたいですね


事前に下調べをした結果

山梨県と秩父の秩父山系に多く

またここであらば

一限終わりでも13時ごろまでは到着可能


能々考えれば、夏に高尾徹夜からの一人登山となった

大菩薩峠付近でも取れるのでは?

まあ、いけば何かしらとれるだろう




徒歩だときついですが

今回は車なので楽々到着

昼はとりあえずコブを狙います

ここは純粋なフジコブになる…のかな?


枯れ葉はまだあまり多くはないですが

時々停まっては叩いてゆきます

しかしこの一週間は雨が降らず

枯れ葉もパリパリで気配なし


cimg2174.jpg

(林道も乾燥気味)


とりあえず情報を得たく

(昼も食べたかったので)

途中にある有名なペンションに立ち寄ります

ここの館長さんが敷地内に昆虫館を開設されていて

虫屋にとっては結構有名な場所なのです


そこでご親切に奥様からお茶を頂きながらお話を伺ったところ

もう少し車で登って、林道にはいれば結構とれるとのこと

俄然やる気になり

今日はもう一つクロウスタビも見たい旨申し上げたところ

昨日クロウスタビが2,3ここに飛んできたとのこと

前週は10採れた日もあったそうで

ちょっと時期は遅いかもしれません

発生時期を読むのが難しいようなので

10月に入ったら、毎週通うのが良いのでしょう



ライトトラップの時間まではまだ暫くありますので

コブを探しに登ります

いくつかの林道に入りましたが

ことごとく枯れ葉パリパリ

落ちてくるものは

赤いカメムシやザトウムシ、時たまマダニ…


cimg2176.jpg

(風景だけがせめてもの救いか)


時間的にもそろそろきつそうなので、

ライトトラップの下見も兼ねて

夏に私が登った時、昼食を食べた見晴らしの良い場所へ移動


daibosatsu_1.jpg

(夏に来た時はこんな感じ)


着いてみるとどうでしょう

夏がウソのように枯れ葉が多くしかも湿っています

1か月半違うだけで、環境がこうも変化するとは驚きです

3人思い思いに叩いてゆきますが、

まあそんなにいるもんでもないのか、落ちてこず

暫く行って私はガードレールの下の枯れ葉をたたきます

するといーぐるが

「いた!」

との声

上に上がってみると、フジコブの♀が採れていました


cimg2177.jpg

(フジコブヤハズカミキリ♀)


居ることが判ると俄然やる気は出ますが

そうはいってもなかなかいない…

トラップの場所まで行く途中

シカなのか、クマなのか、形が判別できない足跡があり

「ここでライトトラップをするのは大丈夫か?」

という意見もあったため、近くの駐車場でまずはやってみることに


時刻は17時

帰りがてら枯れ葉をたたいてゆきます

三人でしゃべりながら何気なくたたくと

ポロ

「…?…いた」

目線くらいの高さにある枯れ葉から落ちてきました

フジコブ♀です


cimg2180.jpg


夏に来たときはかすりもしませんでしたが

一応目的は果たせました

残すところはクロウスタビだ!!



…時刻は20時

余りの寒さに震える三人

標高が1600mあるとここまで冷えるのか

しかも蛾が殆ど飛来せず

しょうがないので下に降ります


cimg2185.jpg

(途中でとれた、ゲンゴロウの一種)



ペンションの近くにライトがあり

蛾が結構飛んでいます

ただ先客がいたため

少し下に降りて探すことに

温泉を抜けたあたりでライトを点灯しますと

ヒメヤママユが来ました


cimg2200.jpg

(ヒメヤママユ)


最初は喜んで採集していましたが

飛んでくる量がかなり多いため

さすがに辟易して場所を変えます

温泉から暫く下るとライトが立ち並んでいて

「夏であればミヤマが沢山いるのだろう」

という話をしながら見て回ります

しかしクロウスタビは現れず。

いったん下りきってからまた登ります



そして少し蛾が飛んでいるライトがあり

見晴らしも良かったためライトを照らすことに。

すると遠方から蛾が飛んでくることが判ります

遠目に見て黄色い…若しや!

ということでゾンネが網をふるうものの入らず、

近くの茂みに入ってしまいました。


しょうがないので近くを私が探し

あたりをたたいてみると、大形の蛾が飛び

木にとまりました

しかし形はカトカラなので、先程とは違いますが

まあ採ってみよう


ネットに入れて近くで見ます

裏側が白いので

「シロシタバか〜」

と暢気にいましたが

アンモニアが無かったので三角紙に入れようとし表を見ると

「…ん?ラインが白くない、…青いじゃないか!

すこし暢気にいたので、背側の毛が禿げました…

時期的にちょっと遅いので状態はいまいちかな〜(A2Bくらい)

ムラサキシタバ

個人的には初採集だったので、状態関係なく取れて嬉しいですが

次は綺麗な個体が採りたいです

(展翅後の写真で恐縮です)


murasaki_1.jpg

(ムラサキシタバ)


因みに、先程の黄色い個体はクスサンであったことが判明

すこし気落ちはしましたが、またペンション付近へ向かいます


cimg2201.jpg

(クスサン)



到着すると先程とは比べ物にならない量の蛾が!

これは期待できるということで

暫く見て回ります

ヒメヤママユ

クスサン

クロウスタビ…そっくりの色合いをしたクスサン等々

お目当てのものはなかなかいない


側溝を探していたゾンネが

「ヒメヤママユよりは大きいんだけど、クスサンより小さい黄色い蛾が落ちてた」

といって持ってきました

見てみると…クロウスタビではないか!

状態はボロ 

昨日飛んできた個体も 状態はあまり良くなかったそうなので

時期的に綺麗な個体は望めないのかもわかりません


cimg2203.jpg

(クロウスタビガ)


それでも目的は達成できたので

中々充実した採集になったものと思われます。



疲れ果てた三人は暫し仮眠した後

いーぐるの華麗なハンドルさばきで早朝帰還したとのことでした

また休講がうまく出ないかな


cimg2212.jpg

(シカにも沢山会えました)




by dazai39

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