初秋の高尾 於

(31.[.2013)

参加者:dazai39


そろそろと

秋の気配は忍び寄ってきていることが

ふとした風の香りや

空の高さから

伺われるような気がいたします


さて

何をしていたものか

あっと言う間に盆もすぎ

八月も終わってしまいます


最終週は

何を思ったか

ヨコヤマヒゲナガカミキリを狙ってみたいと

やおら立ち上がったり

(↑「時期がおせーよ」という声)

コブ叩きをしてみたいという

いーぐるの提案を受け

やたらめったら知り合いへ問い合わせてみたり

(↑「時期がはえーよ」という声)


気付けば

月曜:高尾→火曜:徹夜で上日川峠(近大菩薩峠)登山

水曜:富士山麓でコブ叩き


そして、

ヨコヤマ土砂降り

コブでは快晴♪

完敗也


どうしたんだか

運に見放されちまったのかしらん

まあいいさ

近場でヨコヤマでも狙ってみませう




今日は昨日の天気予報で

久方ぶりの猛暑日となるとの予想

午前中は用があって家にいたため

午後2時に家を出

午後3時に現地到着


小耳にはさんだ通り

ルッキングでヨコヤマを探します

結構齧った跡はあるのですが

主はおりません


ヨコヤマの採集だと

7月の後半から8月の中旬にかけて

主に採集する方が多く

この時期は個体数は一般的には少なく

状態も擦れが入ってあまり良くないといわれます

しかし私は今まで狙って採ったことが無く

(歩いていた個体を拾ったことはあるのですが)

夜までは時間もあるためゆっくり探します

途中で農大の方とお会いし

色々アドバイスをいただきました


それを参考にしつつ探します

2時間ほど探し、こいつはムリかな

と弱気になりつつ

一度見た樹の根元を見ますと

白いカミキリがついている

本日初採集です

ヨコヤマヒゲナガカミキリ

焦っていたため、状況証拠採り忘れました

♀…かと思ったら♂ですね

待ち伏せかしらん

じっとしていました。

擦れはあまりありませんが、

フセツ欠けがありますね

まあ、一匹採れたので個人的には満足


takao_5.jpg

(ヨコヤマの食痕。これが目印?)


暗くなったので

電燈の下で待ったり、徘徊したりを繰り返します

takao_4.jpg

午後7時

暗くなって虫が飛び始めましたが

まだ狙いが来る時間ではありません

下からいらした方とお話しすると

今日はアカエゾゼミ狙いとのこと

オオトラ採集からの高尾だそうで

生きているオオトラカミキリを見せていただきました

しかも2匹

山梨の個体だそうです

この方はすぐ後にアカエゾを採集されていました


道を下ってビアマウントの方へ行く途中

高尾へ自然観察にいらしていた教授らしき方と

学生さん十数名と御挨拶し

すこし道を行ったところで

路上にひっくり返るでかいセミを発見

なんだろな

takao_2.jpg

と思ったら、赤い?…赤い!

どこまで?…腹まで!

アカエゾのアドニスでした


幼いころは、毎年広島で

クマゼミを佃煮にするほど採っていましたが

それ以降セミにはあまり興味は持っていませんでした

しかしアカエゾはかっこいい

リュックを置いている場所に戻り

ケースに収めていると

リュックの横にアカエゾのアドニスがいる

あれ、逃げ出していたかな

と思ってケースを取り出すと、中にいる …?

別個体ではないか!

9時の時点でもう十分といえば十分ですが

まだヨコヤマ飛来時間まではかかりそうです


動いたり止まったりを繰り返して3時間ほど過ごしますが

リュックのそばでアカエゾの普通のタイプを2匹追加

途中、むし社のI店長とお話をし

今年はエゾゼミ系の当たり年なのだということを伺いました

多い年の4年後が多い、ということは

幼虫期間が関係するのでしょうかね

takao_11.jpgtakao_12.jpgtakao_13.jpg

(家に帰ってから撮影。左から普通→アドニス→赤強いアドニス)


この後は待てど暮らせど一向に虫は来ない

2時を回っても特に変化はないか

張っている電燈を見ると 支柱に奴がいる!

忙しないので、上手く網でつついて…入りました!

ヨコヤマ♂です

すると横の路に高速で歩くカミキリらしき物体

近づくと… ヨコヤマではないか

この5分間で2匹採集です


さて、その後なにも採れぬまま

午前4時になりました

この時期にしては綺麗な ヒゲナガカミキリ

個人的に結構好きな ヒゲナガゴマフを採集し

電燈の下で飛来を待ちます

takao_9.jpg

(ヒゲナガカミキリ)

すると前採った個体と同じ場所に

一匹ついていることに気づき採集

綺麗な ヨコヤマ♂です


takao_8.jpg

直ぐその後

後にブナが多くあり、良くお世話になるSさんが

度々採集される電燈にて

上を見上げたらひょこひょこ歩いている

しかし網は60p口径でライト内部に入らない

慌てて45p口径を取りに戻り、引き返し

セットしますがかなり動く

飛んでしまい、終わった

と思ったら下の白いネットに降りて来てくれました


これを最後に日が昇ったため 終了です


今日、カミキリ狙は私だけ

アカエゾ狙いの方々も終電で帰られたようで

例になくのんびりとした(物寂しい?)

高尾採集になりました

狙っていたヨコヤマに加え

アカエゾも見ることができ良かったです


次高尾へ行くのはいつなのだろう

と思いを馳せながら

薄明の高尾を後にしました


takao_10.jpg



3日後

そこには昼より徘徊する

卑しい面持をした学生らしき姿が

見止められたそうである


takao_7.jpg

山毛欅の前に立尽しては一人言ち

立ったり座ったり

仔細に枝を眺めては

眼を爛々と輝かせ

何かを頻りと探しているらしい

takao_1.jpg

(ヨコヤマヒゲナガカミキリ♀)

「おッ! 齧っとる齧っとる!」

「あッ! んだよゴマダラか〜」

等々

始終譫言とも似つかわしき言の葉を

並べ立て

登山客はいたく神妙な面持ちで

彼の後ろを歩んで行ったのである


狂人曰く

「この時期のヨコヤマ♀は、擦れて黒く、

一部欠けている部分もありますが、♂は綺麗であり、

九月に入ってもまだ観察することは可能であります。

目視、燈火採集とも天気宜しく温度高き日であらば

十分可能であることが判明いたしました。

お時間或る折には、一興に行かれるのもまた宜しいかと」

takao_6.jpg

(ヨコヤマヒゲナガカミキリ♀)

それでは


失敬


by dazai39

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