秋の気配と蒼の煌めき

(15.[.2013)

参加者: dazai39


暑さにやられてか筆不精の今日この頃

皆様方に於かれましてはいかがお過ごしで御座いませう

こちらでは暫くご無沙汰でありましたが

採集には出かけていたのであります

ただ


試験は7月の初っ端から始まり

7月の第三週まで首もまわらぬ有様

やっと最終週になって解放されたとたん


天候不順


行動開始したのが

7月26日の那須から

ここでは69mmのミヤマ

その他ウラミスシジミとオオムラサキが少し取れた程度で


基本雨。


東京に戻り独り高尾に出かけ

7月29日に雨でしたがミヤマ68mmとヨコヤマ♂1匹

7月31日には他の人員らと共に

70upのミヤマ一匹を採集

それから教職の集中講義を8月3日迄熟し

4日から6日まで合宿(内容はタイヤキ氏の書いたとおり)


翌7日から14日まで広島に帰省。

向こうでは合宿ではお目にかかれなかったヒメオオがいないか

なんとなく北東部や北西部の中国山地に行って見ましたが

おりませーん

結局いたのは

ボロイ ミヤカラとか


ヨン様

(ヨツスジハナカミキリ)


夜間採集でとれた

顎の欠けたミヤマ♂

(最初 gynandromorph かと思った)

など

つまり


微妙



帰ってきた次の日は用がなく

従いまして

久方ぶりの高尾へ行ってまいりました

時期はお盆ともあり

夏の昆虫は次第に少なくなり

秋の気配が漂ってまいりましたが

あやつはまだ健在であるや否や




家を8時ごろ出発し、9時ごろ麓に到着

そこからポイントまでだいたい30分ほど歩いたのち

モミの立ち枯れが密集するエリアで待ちます


昨年は7月の末に訪れたのですが

今年は訪れる時期が遅くなってしまいました。

今回の目的であるアオタマムシは

幼虫がモミの枯れ木を食し(マツも食べるようです)

成虫はイヌブナの葉を後食します

発生時期は早い場合、7月の2週あたりから始まり

ピークは7月最後から8月第一週程度といわれています


取分けこのタマムシ採集では♂の採集が面倒で

というのも樹冠部を飛翔するため、下から掬うのでは

かなり長い竿が必要になり

上から見下ろせるような環境が無い限り


採集には厳しいものがあるのです

(偶然路上で採集されることもありますが…)

そこでアオタマムシの場合、メインはモミの立ち枯れに来た

♀の採集となります


ここでやることは、

待つ→歩く→見る

の繰り返し



少なくとも

登山客はやたら多いのですが

(登山客ではなく、遊びに来た人が多い?)

しかし採集者は珍しく、居ない


というか時期が遅くて来ないのか


まあいいさ

適当に見て回りますが

いません

去年は11時〜12時半までが一番飛来する時間だったのですが

時期が違うと時間も変化するのかしらん


20120731takao_2.jpg


嗚呼、いわし雲だ

空は秋らしくなってまいりまして

遣る瀬無さが心を掠めます

元々「秋」は「飽く」が転じてできた言葉なのだと

高校時代、古典の先生が言っていたことが

何となく思い出されて懐かしくなります

この時聞いていたのが

オフコースの『秋の気配』

因みに、オフコースは

"off course" という綴りで

「もちろん」ではなく、「道を外した」の方なのですよ


脱線してしまった

結局待つ時間が暇なのです


しかし13時になって

改めて樹を見に行くと

赤黒く光る物体がついている


余りに不自然


近づいてみると


アオタマだ

網を下に出してつついて落とします

今回は採りやすい位置にいたので余裕でした


久々の個体ですが、やたら赤い

高尾は赤い個体が多いそうなのですが

Eurythyrea austriacaと見紛うほど

この個体は赤い

しかし私は

碧い個体の方がいいな…


因みに、日本人は色として

やたら”アオ”を好む民族だそうで

自然界に存在する青に目がないそうな。


付け加えると、

かつて日本人が表現した”アオ”は

現代の感覚だと”ミドリ”に近い色合いで、

現代の感覚で言う”アオ”は、

”ルリ”という言葉を冠していることが多いです

なので、アオタマムシと申しましても、

大体は”ミドリ”タマムシで”ルリ”となる個体は少ないのです


暫くまた待ちぼうけをし

別の木を見に行くと

20130815takao_2.jpg

木屑が立ち枯れの一部から出てきているのが気になり

見上げてみたところ


ハチ


しかしこれは問題でなく、

さらに上方からアオタマが歩いて降りてくるのを発見

暫く泳がせておいて

下に来たところでとってやろうと

一人ほくそ笑んでおりました


見失う

しかし飛んだところは見ていないので、

まだ居るのであろうと期待し

暫く待ちます

目の前に出現

20120731takao_1.jpg

ネットでつつくと

すり抜け落下

血の気が引きましたが

地面が近かったため、無事確保

先ほどに比べれば赤味は弱く、大きめの個体

高尾の平均的な色合いかしらん


そのあと

最初見つけた樹で更に一匹見つけますが

洞に入ってしまい、出てくることなく

日が暮れ

終了

時期はピークを過ぎていましたが、

今年も観察することができて良かったです

来年はもっと”瑠璃色の”アオタマムシが見たいものです

20130815takao_4.jpg20130815takao_5.jpg

見る角度からも、色合いが大分異なります




秋の足音は次第に近づいてまいりますけれど

それに伴い特定の昆虫も現れ始めます

大学が休みの9月一杯は

まだまだ昆研に

休みは来そうにありません


今後の活動に 期待されたし


20120731takao_3.jpg


by dazai39

Back

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送