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新歓採集 in TAKAO

〜天狗住む森で〜

(27.W.2013)

参加者:1年生10人, 2年生 かっきー、トシ、ゾンネ、dazai39, 3年生 タイヤキ


空気は澄み渡り

色取り取りの花が煌めき

翠が瑞々しい

美しい季節となりました

 別れの門を過ぎ

新たな出会いが始まるこの季節

私たちのサークルにも

入学したての一年生が

訪れてくれました

今回はそのよな若々しい彼等・彼女等と共に

裏高尾方面に採集です

 

新歓ですので

「一年生に体験してもらう」

これがが今回の趣旨

狙いはムカシトンボ

ハムシの類 カミキリの類 等

さあ 

今回は何が私たちを待っているのでせう



 大学集合組、高尾駅集合組

共に落ち合ったのが高尾駅 9時15分

軽く挨拶を済ませ早速目的地へ足をすすめます

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↑ 高尾駅 (連休初日で混んでましたなあ)

 

去年は自分も…

先輩方に連れて行って頂いたあの日からはや一年

時が過ぎるのは早いですね

一年生と会話しながら歩きます

saisyu1_2.jpg

 

 

saisyu1_3.jpg

 

いや

 

相変わらず 遠いね

 

出発するときにバスに抜かされ

今抜かされたのだから

 40分くらい歩いているのか

 

 これ 春だから良いのですよ

陽気は麗らか 一年生とは話もできる

 

ですがあなた

夏に歩いてごらんなさい

気が遠くなりますよ

 

あたしゃね夏に某タマムシを狙いに歩いたのですよ

一人で

(バスが目の前で行ってしまったから)

山に着く前に 

汗が尋常じゃあ御座いやせん

 

しかも着いたら曇るって

 どういうことですか

 

あなた

 

山の天気は なめちゃあいけない

 

 やっとこさ入口に着きまして

網のつけ方を一年生に教えます

確かにイメージしていた虫網とは違うものね

 

 かっきー氏が一年をよそに

「あっ ウスバシロ!」

叫びますが彼は網を持っていない

抑々高い場所を飛んでいましたので

手を出せませんでしたが一年生も見ることができたかな

さて、入り口で粘っていてもせうがないので

沢沿いに登ってゆきます

saisyu1_5.jpg

ちょくちょくスイープしながら進みますが

昆虫は少ないねえ

 

小昆虫大好きゾンネ氏は

ハムシ、テントウムシ

チビタマの類を追加しているようです

 

 去年ムカシトンボを採ったポイントまで

約40分ほどゆっくり歩きます

それまでは特にトンボらしき姿がありません

 

すこし早かったか…?

 

 一抹の不安を感じつつ

若干虫影の薄い沢沿いを歩きます

 

 去年ムカシトンボを採ったのは

ちょうど一年前でありまして

その日の最高気温は 25℃くらいでした

しかし今年は春は早かったものの

 4月に入って以降気温が上がらず

特に昨週は20度に届く日もあまりなく

今日の最高気温は20度前後

微妙かなあ…

 

 ムカシトンボのポイントは

沢の脇にギャップができていて

一部日の当たりがよくなっている場所

木の上には蚊柱状に小昆虫が群がっており

これが餌になるのであらうか

ポイントに到着し

1年生とともにひたすらトンボを待ちます

 

けれども私は、やっぱり誰かを待っているのです。

いったい私は、毎日ここに坐って、誰を待っているのでしょう。

どんな人を? いいえ、私の待っているものは、

人間でないかも知れない。

(『待つ』‐太宰治)

 

時間がたちますと気温も上昇してまいります

小昆虫の数も徐々に多くなり

長竿の使い方を教えつつ一年生もスイープです

saisyu1_9.jpg

一方かっきー氏は

「ん? 採れた? あ これは○○○だね

 え? 要らない? じゃ 頂戴!」

半狂乱の如く

ビーティングを繰り返しながら

周囲の人々から昆虫を頂いています

 

去年彼を初めて見たとき

このよな人も居るのだな…

 そう思つたけれど 

虫採りをしている時彼の瞳は いつも輝いています

saisyu1_8.jpg

↑ 雄姿。

 

うるおいのあるいい目になりたいと、つくづく思う。

青い湖のような目、青い草原に寝て大空を見ているような目、

ときどき雲が流れて写る。鳥の影まで、はっきり写る。

美しい目のひととたくさん逢ってみたい。

(『女生徒』-太宰治)

 

 さて 空を見上げると

すうつと 過ぎ去ってゆく

糸のような速い昆虫

あれはトンボだ

ムカシトンボだ!!

ちょくちょく飛んできたのは 11時30分あたり

網を広げて臨戦態勢

 まず最初は何食わぬ顔で

部長タイヤキ氏が採集です

徐に80p口径のメッシュネットを振りぬきます

やはり技術的には断トツだなあ

一匹採ったらあとはカミキリ狙いに徹するようでして

楓の花を掬うべく道を歩んで行かれます

 

さて 残された者たちでがやがやしながら採集続行

登山客には所謂「清く明るく朗らかに」

コンニチワァのご挨拶

「何採っているのです?」

「トンボデス!」

「へえ この時期居るのね 頑張って」

「ハイ!アリガトウゴザイマス!」

 

その様な会話をしつつ探していると

ゾンネ氏が華麗に宙を舞う

独特のゆったり感で

「採れたよ〜」

「ん?何が?」

「ムカシトンボ〜」

「え、30p口径で…?」

「うん〜」

驚愕の結果に周囲も唖然

 

saisyu1_6.jpg

するとトシも網に入った様で

凄まじい雄叫び

「よっしゃあああアア!」

その次

「はああああああアア!」

逃げたようです

 

どうも興奮して

採ったは良いも 網を元に戻してしまったみたい

「まあ 俺は採れたから 頑張りたまえ」

そう謂って彼はゾンネとともに

弁当を採りに消えてゆきました

 

 私も一年生に教えつつ採集に励みます

嗚呼 去年の自分には負けたくない

去年は一匹は採れたからなあ

長竿は遠くの個体を狙うのには便利ですが

至近距離は狙いにくいのが難点です

そうはいっても

そこで採らなきゃ 名が廃る

そうこうするうちにトンボが旋回

下から上へネットを挙げる感じで

 catch!

ハイッタァ

ムカシトンボ ゲットだぜ

原始的な形態をとどめたトンボで

黄色と黒のコントラストがよいです

トンボでは珍しく 眼が灰色

 翅は閉じて止まるという性質も持っています

img_1777.jpg img_1779.jpg

↑左:ムカシトンボ 右:浮れる狂人とゾンネ

 

三角紙に入れとりあえず採集完了

後は一年生の面倒に回ります

 

 下からお父さんとお子さん二人連れ

話を伺うとムカシトンボを探しに来たようです

お子さんの自由研究で昆虫標本

 とりわけトンボのものを作るらしい

下ではサナエの一種を採られていたようですが

ムカシは居らず 上に来て私たちと会ったというわけです

そういうわけでしたらと一緒に採集をします

 

午前11時〜13時くらいまでは

トンボが食事中なのか結構飛んできたのですが

それ以降はぴったり止んでしまった

 14時過ぎになると皆疲れてしまったようで

トンボではなくサワガニや

トンボの幼虫ヤゴを探しています

男の子も一緒に探しています

saisyu1_11.jpg

 

 歳は小学3年生くらいだったのかな

頑張っていたので私のムカシトンボをあげました

頑張って綺麗な標本作ってね〜

 

2時半過ぎ余り採る物もなかったので

また一年生は慣れない山で少しお疲れモードでしたため

今回は早めに撤収です

先程のお父さんと息子さんに御挨拶し

先に沢を後にします

再び高尾駅まで徒歩で移動

40分だと皆疲れないかなあと

若干不安になりつつ後ろからついてゆきます

 

 

無事高尾駅到着 15時半くらい

 部長からの挨拶もそこそこに今日は解散!

 今回はトンボ採集でしたが

これからのシーズンは色々な昆虫が現れます

一年生がどれだけ加入してくれるかはまだ未定ですが

一緒に採集できたらと思う

今日この頃

以上

 dazai39がお送りいたしました

 

頓首


by dazai39

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