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信州の高原へ
(8.IV.2013)
参加者: かっきー




1回分残った18きっぷ。
さてどこへ行こうと考えたとき、チチブコルリクワガタを採りに行きたいと思いました。
埼玉県在住ながら、秩父の名が冠されたこの虫は幼虫すら見たことがないのです。
というわけでどこで採れるのか調べてみましたが、JRではアクセスの悪い場所ばかり。
しかし、鉄道とバスで既知産地のすぐそばまで行けることがわかったので、このあたりで探すことにしました。

今回は中央本線で山梨県を横断し、長野県に向かいます。
しかし、電車に乗ると次のような放送が。

「中央線は、倒木の影響で甲府から小淵沢まで運転を見合わせています。架線への送電を止めて作業を行っているため、復旧には時間がかかる見通しです」

な、なんだってー!
とりあえず甲府まで行きますが、復旧には2時間近く掛かるようです。
小淵沢までの代行バスが出ていたので列に並びますが、下手したら電車で行くよりも時間が掛かるとか…
まあ、18きっぷでバスに乗るのも貴重な経験かと、そのまま代行バスに乗りました。



代行バスに揺られること1時間半、やっと小淵沢に到着。
列車に乗り換え、長野を目指します。
目的地の駅に着いたのは、予定より約2時間遅れでした。
バスの時刻表を見ると… なんとこの時間にはバスがない!
次のバスはおよそ2時間後。仕方がないので、駅から歩いて行ける山でコルリを探すことにしました。
このあたりは、チチブコルリの既知産地とトウカイコルリの既知産地のちょうど中間あたりのはず。
採集できれば面白い知見が得られそうです。

スマホの地図を頼りに登山口まで歩いていき、そこから山に登ります。
しばらくは植林が続きますが、地形図を信じれば上の方には広葉樹林があるはず。
やがて期待通りに広葉樹林を発見。標高としてはブナ林がありそうなものですが、ブナは殆ど見られず、クリやミズナラが多かったです。



斜面を登りつつ、コルリを狙って落ち枝をポキポキ折っていきますが、クワガタの姿はありません。
それどころか産卵痕すら全く見つからないのは何故でしょう… このあたりにはいないのでしょうか?
生息していそうな環境に見えるのですが…
すこし場所を変えようと、道なき道を登っていき、植林を突っ切ったところの谷で一休み。
すると、すぐそばに産卵痕のついた材が転がっていました!



新しそうな材なので、成虫は期待できませんがとりあえず割ってみます。
すると2齢幼虫が出現。これ以上割るのはやめ、材ごと持ち帰ります。



それから周辺で探してみますが、良さそうな材は全く見つからず…
もともと個体数が少ないのか、探し方に問題があるのか。
さらに少し標高を上げ、尾根上に転がっていた細い材を割ると、3齢幼虫が1頭のみ出てきました。



ここでも周囲で全く追加は得られず。厳しいなぁ…
そのまま尾根を登り、三角点のあるピークに到達。



ここは名前の付いた山頂ではありませんが、これより上は針葉樹林ばかりのようなので、登山道から下山します。
下山を始めてすぐ、何やら登山道に看板が。



えーっと… そう言われても私が登ってきた尾根には何も書いてなかったし、山主の連絡先も書いてないのでどうしようもないですねぇ…
帰宅後に調べてみると、長野県内には松茸を盗まれるのを防ぐために「止め山」として入山禁止にしている山が多いようです。
そういや山頂付近には松が多かったなあ。松茸の採れる時期ではないので、材採に来るのは問題ない気もしますが、今後は看板より上には行かない方が良さそうです。

下り始めて数分後、登山道に転がっていた材を削ってみると、コルリ種群と思われる幼虫が数頭出てきました。
これも細い材なので、材ごとお持ち帰り。(写真撮るの忘れました)
その後は全く追加がないまま針葉樹林帯に入ってしまい、そのまま下山しました。

そんなわけで今日も幼虫しか採れず。
隠岐以来ルリクワガタ属の成虫に出会えていませんが、早くコツを掴みたいものです。
そして今回採ったポイントはチチブかトウカイかわからないので、羽化後に♂交尾器内袋を確認するのが楽しみです。





By かっきー


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