KUPUKUPU IN BALI
〜3日目 船酔いジョニー〜
(29.V.2013)
参加者:dazai39
「名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ」
まさかここまで船が揺れるとは
レンボンガン島は波が穏やかなはずでは
船の乗降時ですら上陸作戦のような有様
「行け 嗚呼危ない 引け!」
乗ってからも 横揺れ縦揺れ
発進すると 船が宙を舞う
(冗談ではないのだよ 君)
半時もたっていないが何時間も乗っていた感覚
「故郷の岸を 離れて
汝はそも 波に幾月」
家族でレンボンガン島に行って
シュノーケリングやマリンウォーク
その後私は 山に消える
それが私の算段でありました
ざっと見積もって3時間は捜索に充てられる
しかし違った
H○S専用の小島とやらに隔離され
およそ2時間身動きできず
団体行動なので 個人行動はご法度
せうがないので シュノーケリング
魚は確かに色鮮やか
ケアンズのグレートバリアリーフで見たよな魚もいましたが
何せ 潮の流れが速い速い
暢気に見ていたら 流される
兎角この海は 泳ぎにくい
「旧の樹は 生ひや茂れる
枝はなほ 影をやなせる」
島までは300m足らずなのに
浮島でじっと過ごさなければならない
天気は快晴 風は穏やか
翠の島の内には 如何様な昆虫が生息しているのでありませう
シジミチョウの一種が時折甲板を横切ってゆきます
嗚呼 地に足をつけたい
「実をとりて 胸にあつれば
新たなり 流離の憂」
ペットボトルの水を抱えて思う
何時 レンボンガン島に上陸するんだァ
ガイドさんに伺うと
「モウチョットネー イマモグッテルヒトデテキタライクヨ」
そして20分ほどに憂いに苛まれたのでした
「海の日の 沈むを見れば
激り落つ 異郷の涙」
日は沈むどころかどんどん高く昇ってゆきます
熱帯の蝶は
午前中はまあトロイのですが
午後になって気温が上昇すると
午前中と打って変わった速度で
華麗に飛び回ります
従って 私のような素人は
午前中に獲物を仕留めなければ
何分不毛な争いを挑むことになってしまうのです
嗚呼 黄金時間が過ぎ去ってゆく
島を目の前にして
眼から海の雫が溢れてまいります
「思いやる八重の汐々
いずれの日にか 国に帰らん」
この荒い潮流を思えば
目と鼻の先の小島にて
船酔いと 葛藤に苦しむ
我が身の小ささが思い遣られます
既に海から上がってきている人は
殆どが酔って寝そべり
残る海の中の一家族だけ満面の笑みで
船酔いなど何処吹く風
嗚呼 早く上がってきておくんなさいまし
あっしは 島に行きたいんでヱ
心からの叫び
結局レンボンガン島に着いたのは昼前11時
この後昼食を含め 13時には船が出る
つまりどんなに捜索しても
1時間半が限界
当初の算段の半分程度
しかも日は高く
奴らの動きは最高潮に達している
しかし諦めてなるものか
昼食なんてとってられるかい
(ただ食欲がなかったのです)
山に行ってやらあ
ということで大通りを歩いてゆきますが
結構西洋・豪州の方が多いため
網は開きづらい
市街地では
時折タテハやアゲハの類を見かける程度で大物は居ません
ただ チョウがいると必ず見つめているので
見かねた(?)現地の方が
チョウのポイントについて教えてくれました
どうもこの大通りを歩いてゆくと
丘陵地帯にでるらしく
そこには森が広がっているのだとか
お礼を述べ先に進みます
20分も歩いたでしょうか
そこにはかなり良い感じの森が広がっておりました
甘酸っぱい独特の香り
環境は違いますが昨年足繁く通った
日影沢が思い出されます
ギャップ(一部日が差しているところ)には
マダラチョウの類が飛んでおりますが
ちょうど長竿が届かない位置に
アサギシロチョウやアオタテハモドキ等を確保し
先方に見えるギャップには
ツマベニチョウが3匹ほど舞っております
しめた!これは採れるか!
まあ そう甘くはないですよ
かれらの動きはMax speed
急いでギャップに行くまでに雲散霧消
かなり高い位置を飛びますし
もう少し時間帯がよければ採れそうなのだがなあ
(後、Detaniさんに伺ったところによると
レンボンガン島ラベルのツマベニはかなり珍しいとのこと
採れなかったのが至極残念でありました)
少し歩いてシジミチョウ、タテハモドキ、ミスジチョウなど
大物ではないですが ちょこちょこ採集してゆきますと
すっと
青色に光るチョウが目の前を横切りました
あっと
思わず息をのんでアミに手をかけた時には
森の中に消えてしまった
後間違いなく
Papilio peranthus
アオネアゲハ
採集することはできませんでしたが
あの輝きを見ることができただけですこし満足できました
時間が迫ってきたのと
太陽が雲に隠れてしまいチョウが飛ばなくなったので
急いで元の場所に向かいます
集合時間には遅れずに到着し
波の影響で出発が遅れ
13時半にレンボンガン島を後にしました
再び凄まじい掛け声とともに舟へ乗り込み
荒れる海を 進んでゆきます
ある程度運動できたためか
帰りは酔うこともなくバリ島に戻ることができました
ホテルに戻りシャワーを浴びて
特典でついてきたマッサージを受けた後
夕食をとりながら 伝統のケチャップダンスを鑑賞しました
初めて音楽の授業でこの踊りを見たときは
いまいち興味は沸きませんでしたが
実際に見てみると
周りの掛け声がカエルそっくりで凄まじい
踊りは非常に優美でありました
この様な感じで
シュノーケリングやら船酔いやら採集やら
非常に目まぐるしい一日でしたが
家族と一緒に終日行動するのはこの一日だけですので
結果良かったのではと思います
明日は南部の半島 Nusa-Dua地区を廻ります
ツマベニ アオネは居るのであろうか
期待が膨らみます
参考までに
レンボンガン島に行かれる方は
(何処に行くにしてもそうなのですが)
必ず行程を確認しましょう
自由行動できるものと思って拘束されっぱなしだと
やはり面倒ではありますし
予定がしっかり組まれているものと思っていたら
まったくの自由 あとは野放し やることがない
というのももったいないですからね
きっと 海を手軽に満喫したい方は後者の方がよいのでしょうね
島の中にもコテージはあって
かなりの旅行者が宿泊している様子
チョウの情報をくれた現地の方も
島に泊まらないのはもったいないと言っていました
バリ島よりも一層長閑で
子供たちの笑顔は晴れ渡るようでした
(私は何時から卑屈な笑いを浮かべるようになったのだろう)
ゆっくりと過ごしたいというのであれば
レンボンガン島滞在という選択肢は
非常に良いかもしれませんね
色々な要因で余り写真を撮ることができませんでした
採集品はまた 後の機会に 掲載しようかと思います
TO BE CONTINUED
by dazai39
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