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3年越しのリベンジ
(8.II.2013)
参加者 かっきー



2013年に入って1か月以上経過していますが、本年初の採集記です。
1月もヒメマイマイカブリの採集には行っていましたが、あまりマイマイの採集記ばかり書いてもつまらないので…

さて、今回は埼玉県南部にネブトクワガタを狙いに行ってきました。
高校時代にこのあたりで採れると耳にして、何度も来たものの毎回ボウズを食らっていました。
本種は中部地方以西には多産地があると聞きますが、関東以北では生息地も個体数も少ないと言われており採集は容易ではありません。
筆者はこれまでに熊本県天草諸島と伊豆諸島の三宅島や八丈島(亜種ハチジョウネブトクワガタ)で採集していますが、本州での採集経験はゼロです。
貴重な埼玉県産のネブト、今日こそは採りたいものです。

さて、今回の採集地はまさに里山という言葉がぴったりの丘陵地帯です。関東では、本種は主に丘陵や低山地に生息しているようです。
まずは遊歩道を外れて道なき道を下りて行き、北側の急斜面に多数転がっている褐色腐朽した松の倒木を割っていきます。
しかし出てくるのはエグリゴミムシダマシの仲間ばかり。クワガタのクの字もありません。
朽ち具合も湿度もネブトが好みそうな状態に見えるのですが、何が違うのでしょうか…

気温はそう低くないはずなのですが、強風のせいで体感温度はかなり低いです。
凍えながら材を割り続けるも、午前中の成果はたまたま目についた崖から掘り出したエサキオサムシ1頭のみ。
せめてマイマイでも出ないと、中がフレーク状になっている松の立ち枯れも割ってみましたがこれもハズレ。
このあたりで狙うのは諦め、ひとまず遊歩道に戻って昼食にします。

散策路

遊歩道沿いに転がっていた材も割ってみますが、ムカデが出るばかり。
今度はもう少し遊歩道を進み、南側の斜面に入ってみることにしました。
こちらもかなりの急斜面で、材を探しつつ慎重に進んでいきます。
暫く斜面を下りていくと、やや大きめの広葉樹の倒木を見つけました。部分的にネブトが好みそうな状態になっています。
エイヤッ、と斧を入れてみると…

なんか小さな幼虫が飛び出した!

1頭目

え、これネブトの2齢だよね?形態も環境的にも間違いないよね!?

いやったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

3年越しのリベンジを果たした瞬間です。

出てきた材はこんな感じ。

1頭目遠景

その後はこの材を丁寧に調べていきます。
材そのものは硬めなのですが、ところどころ泥状になった部分があり、ネブトの幼虫はその中にいるようです。
泥状の部分をピンセットで崩していくと、2頭目、3頭目…と現れ、5頭の2齢幼虫を採集することが出来ました。

2頭目

それから適当に斧を入れてみると、今度は3齢幼虫まで採集できました。

3齢

もう追加は厳しそうだと諦めたころ、材の脇に2齢幼虫が転がっているのを発見。
衝撃で飛んで行ってしまったのでしょう。見つかってよかった!
その周囲も丹念に確認しましたが、他には見つかりませんでした。
そんなわけで2齢6頭、3齢1頭と合計7頭の幼虫を採集できました。

ネブトが入っていた材は、一部樹皮も残っていました。サクラでしょうか。

樹皮

採集地周辺の環境です。

周辺1

周辺2

周辺3

まだ時刻は14時過ぎですが、もう満足したのでこれで撤収。
3年越しのリベンジということで、こんなに達成感のある採集は初めてです!
次は都内でも狙ってみたいところですが、まずは採集した幼虫を無事に羽化させなければ。


By かっきー


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