(25.XI.2012)
参加者(動植研):シャオリン氏、開発氏、ウッチー氏
ゲスト(昆虫研):dazai39、トシ、かっきー
さて、2日間のキタカブリ採集は大成功を収め、最終日は福島県でマークオサムシを狙います。
北上川周辺のキタカブリと比べると、ここのマークオサムシの個体数は遥かに少ないはずですが、1頭くらいは採りたい!
採集ポイントは地元出身で九州大学生物研究部昆虫班のnar1326氏にご教示いただきました。ありがとうございます!
前日のキタカブリ採集を終え、温泉に入ってから福島県に移動。
採集地近くのコンビニでトイレと買い出しを済ませ、そのまま駐車場で車中泊です。
コンビニから車への移動中、何か冷たいものが肌に当たりました。
…雪だ!岩手でも降ってなかったのに!
あまり時間がないので、早めに起床。朝焼けが綺麗です。
ポイントに移動し、湿原周辺の林の中で越冬しているはずのマークオサムシを狙います。
まずは大きな根返りを発見。マークの好みそうな環境とは異なる気もしますが、一応掘ってみます。
するとクロナガオサムシ、コアオマイマイカブリが出てきました。
しかしコアオマイマイらしからぬ色です。大学近くの多摩川河川敷で採集したヒメマイマイの方が綺麗なのでは?
(帰宅後に撮影)
根返りを掘り尽くして移動しようとしたところ、開発さんと遭遇。
成果をお聞きすると、駐車場所近くの針葉樹林でトシとシャオリンさんがマークを1頭ずつ採集したとのこと!
ぐぬぬ…
トシの採集したマークオサムシ。
シャオリン氏の採集したマークオサムシ。
彼らに負けじと移動しつつひたすら材を割りますが、目的の虫はなかなか出てこない。
プテロやヒサゴゴミムシダマシばかりが現れます。
さらに移動すると、半分水没したような環境に多数の苔生した倒木が転がっている場所を見つけました。
これぞまさに筆者が思い描いていたマークオサムシの越冬環境!
苔の下で越冬中の個体を狙い、苔を剥がしていきます。
…
…
採れたのはトウホククロナガオサムシ1頭のみ。なんで〜?
その後も周辺で粘りますが、芳しい成果は上げられず。
シャオリン氏は立ち枯れから(自分の採集した個体と違って美しい)コアオマイマイを採集されていました。
カメノコテントウの集団越冬も見られました。
なかなか採れないので、最初にトシとシャオリン氏がマークを採集した針葉樹林に移動することに。
ちなみにこの時点でトシは2頭目を採集していました。すごいなぁ。
沢沿いに赤褐色に朽ちた倒木が転がっており、柔らかく腐朽した杉材から採集したという2人からの情報をもとに目星をつけていきます。
いくら割ってもコツが掴めないまま時間だけが過ぎていきますが、沢沿いに転がっていた材を割ってみると怪しい空間が。
よく見ると中には黒いモノが… 出た!マークオサムシ!!!
というわけで何とか1♂採集できました。
緑掛かった体色、幅広い前胸と上翅。格好良いぃぃぃ!
気づけば6人全員がこのあたりに集まっていました。
その後、トシが3頭目を採集、ウッチー氏も1頭採集。自分はクロナガとトウホククロナガばかりで追加できず。
夕方には日大に戻らなければならないので、昼過ぎに採集を切り上げました。
成果は6人で合計6頭。半日でこれだけ採れれば満足です。
採集後の筆者。
うっかり水深の深いところに足を踏み入れ、長靴の中がびしょびしょになったため着替え中です。寒かった…
記念写真。
ありがとう福島!
渋滞に巻き込まれながらも無事帰還。
目標であったキタカブリは大漁、マークオサムシも採集でき本当に充実した採集旅行でした。
これも日大の御三方のお陰です。本当にありがとうございました。また採集に行きましょう!
ところで、日本産マークオサムシの分類上の位置ってどうなっているんでしょう。
Carabus (Limnocarabus) clathratus maacki, C. (L.) clathratus aquatilis, C. (L.) maacki aquatilis など、文献によって異なるようです。
まずmaackiを独立種と認めるかどうか、そしてaquatilisをmaackiのシノニムにするかどうかといったところでしょうか。
筆者のコレクションのロシア産マークオサムシと並べて撮影。
上2頭が C. (L.) clathratus clathratus (Russsia, Moscow)、下2頭が C. (L.) clathratus maacki (福島県)です。
なお、本採集記の写真の大半はトシとシャオリン氏より提供していただきました。ありがとうございます!
by かっきー
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