(10.[.2012)
参加者:トシ
遅ればせながら、夏のヨコヤマヒゲナガカミキリ採集記を書かせて頂きます。
新入りですが、よろしくお願いします。
ヨコヤマヒゲナガカミキリ Dolichoprosopus yokoyamai (Gressitt,1937) は晩夏のブナの森に現れる大型美麗種である。
その美しさはまるで大理石、はたまた霜降りとも言われており、
どこの産地でも稀な本種は、駆け出しのカミキリ屋にとって登竜門とも言える存在になっているそうだ。
年配のカミキリ屋さんも口をそろえて「良いムシ」だと言い、この種こそ最愛種だとためらいなく言ってのける人も居る。
・・・そんなに素晴らしいムシなら自分の目で見てみたい!
さっそく採集経験のある人に聞いてみると、ヨコヤマの♂は灯火に来るとのこと、しかも深夜、丑の刻に。
場所は高尾山と近場だが、心霊スポットとしても名高いこの山で野宿しないと採れないのだそうだ。
うげげ・・・ま、まぁ・・・仕方ない。
ビクビクしながら一度目のトライをするも、ヨコヤマは影も形も見ることができず惨敗。
二度目はなんと69_のミヤマクワガタをゲット!!そのためか本来の目的が達せていないことも忘れて下山。
三度目の正直を目指して、今日もヨコヤマさんに会いに行ってきます。
電車に揺られて30分、高尾山口駅に到着です。
天気は曇り、気温は30度近く。むせかえるような夏の空気に期待が高まります。
節約のためケーブルカーを使うか迷いますが、徹夜で採集することを考えると体力はできる限り温存しないと・・・
なんて頭の中で言い訳しながらケーブルカー乗り場へ。
発車時刻まで時間があったので、ライトアップされている広告の周りで虫を探します。
が、アゲハモドキくらいしかいません。
ここでは一度もクワガタを見たことがない・・・。
ケーブルカーが来たので乗り込むと、長竿を持った虫屋がちらほら。
どんな虫を狙っているのか聞いてみると、全員ミヤマクワガタだそうです。
ライバルじゃなくて良かった〜。
・・・・・・
ポイント到着!
時刻はまだ午後8時半、ヨコヤマのゴールデンタイムまではだいぶ時間があります。
それまでは他の虫を採集して時間を潰しましょう!
少し歩くと、さっそく照明付近のモミの木にミヤマを発見。
あっ、道端にも!!
今年、高尾山では発生個体数が少ないと聞きますが、結構よく出会っている気がします。
おや、コンクリの道の上にクワガタのメス・・・。
ネブトか!?なんて思いましたが、スジクワでした。
よく見てみると案外美しいヤママユ。
キシタバっぽい配色のアケビコノハ。
高尾山ではムクゲより見る機会が少ないような。
・・・・・・
そんな感じで歩き回っていると、いつの間にか時刻は12時過ぎに。
もうヨコヤマが飛んできてもおかしくない時間です。
今までと同じように電灯を見まわって探してもいいのですが、少ない経験上、
1つの電灯の下で待ち続けた方が効率がいいと感じたので今回は待ってみることに。
いそいそとヨコヤマが良く飛来すると噂の電灯のもとへ行き、座り込みます。
来ないかな〜
・・・・・・
・・・来ない。
来ないよ。
もう3時近いよ(泣)
ヒゲナガやクワ、キマダラミヤマなどは来るものの、肝心のヨコヤマさんは一向に姿を現しません。
選んだ電灯が悪かったのだろうか。
・・・仕方ない、歩こう。
灯火を巡りながら歩いている途中で、ケーブルカーで会ったクワガタ屋さんに遭遇。
話を聞くと、今日はまだヨコヤマは採られてないらしい、クワガタも少ないそうだ。
今回もダメなのか・・・。
半ば諦め、雑談しつつ灯火を見まわる。
お、またミヤマだ、回収しようか・・・って、え?
一つ先の灯火を白い虫が横切った。
一目散に駆け出して網を振る!
が、何も入らない。
あああ逃がしてもたか、すごいそれっぽい感じだったんだけどなぁ・・・。
と、同行していた人が「そこにくっついてるのじゃないすか?」
指差す先を見ると・・・
「いた!!」
うおおいたよホントにいた!
網にぶつかって、そのままくっついてたのか。
いや、しかし白い!そしてつやつやしている。
大理石や浴衣の絣模様に例えられるのもわかる気がする。
日本らしい落ち着いた美しさだ。
見つけてくれたクワガタ屋さんにお礼を言い、別れた頃にはもう空が白んで来ていました。
♀を探しにこのままブナ林に特攻しようかとも考えましたが、気分はもう大満足。
走って山を下りました。
By トシ
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