激マニアック土壌昆虫採集 at 高尾山
(16.\.2004)
参加者 テネ
昆虫研といえども色々な人種がいます。
カミキリが好きなヒト、水生昆虫に惚れ込んだヒト…
今回はこれまでとは少し毛色の変わったマニアックな世界へご案内しましょう。
朝7時半起床。8時に家を出発。
朝から頭とノドが痛い。声が犬神家のスケキヨ(もう古い?)になっている。
最近の工事現場でのバイトと山歩きで体がダウンしているみたい。。
9時過ぎに高尾山口駅着。
平日のせいか登山客(というか観光客)はおじさん・おばさんばかり。
本日のメニュー;沢を登りながらアリヅカムシを採ること
えっ!?アリヅカムシを知らない!!
まぁ、それが普通ですな。心配せんでよろしい(笑)。
アリヅカムシは平均体長約3mmの甲虫で、分類学的にはハネカクシ科アリヅカムシ亜科に含まれるムシです。
名前の通りアリの巣に住み、アリと共生?な関係を持つ種類もいますが、
落ち葉の下に積もった腐葉土の中に住むものもいます。
いずれにせよ、小さいためか普段目に見えないところにいるためか
あまり研究が進んでいないマニアックな昆虫なのです。
そんな事をHPに書こうと考えていたら沢に到着。
汗をかいたせいか、体調もいい感じで集中できそう。
Gパン→ジャージ、半そで→長袖という変身をした後、いよいよ沢へ!!
すぐに石がゴロゴロした止水域にでるので石起こしを試みる。
写真に写っているチューブは吸虫管という小さな虫を採るための道具です(自作)。
小さいゴミムシ(↓)をいくつか採集。ミズギワゴミムシの仲間かなぁ。。
そして…
イタッ!!アリヅカである。体長実に4mmほど(やや大型)。
歩行速度はゆっくりとしているので慎重に採集する。
あっ!!またいた!!
う〜む…こう書いてもまったくリアリティーに欠けるのは小さすぎて写真が撮れないせいか。。
まぁ、とにかく5匹ほどアリヅカを得て、先を進む。
幾つかポイントになりそうなところがあるが先を急ぎ,
沢のどんずまりに到着。
かなりヒトが来ているみたいで、上の方に登れるようにロープが張ってある。
少し上のほうに落ち葉がいい感じで積もっていたのでホジクルとまた何匹か採れた。
300mほど登っただけなのにもうさっきの種類とは別の種類だ。
こうした環境適応によって細分化した進化はテーマとしては中々面白い。
などと考えていたらロープを掴んでいた手が滑って、小指を切ってしまった。。
さほど深くないのだが、土を掻き分けるほうの右手なので大事を取って下山。
道中、行きには見逃していた(下からだと気付きづらい)ポイントをいくつか発見。
午後はその辺を掘ってみようか。。
コンビニで弁当と絆創膏を買う。
飯を食べていたらネコがやってきたのでとりあえず撮影。
アリヅカムシは午前中で15匹以上採れていたので
午後は採集目標をタカオチビゴミムシに変更。
こいつは高尾山で採れた標本を元に記載された種で、沢沿いの落葉下の地下80cmぐらいの土中に住むゴミムシだ。
体長は5mmほど。
傷口には絆創膏を4枚張ってとりあえず直接土に触れないようにして、午後も同じ沢に向かい、
下山の時に見つけたポイントでしばらく掘る。
すぐに体色が薄くて目の小さな(土中生活への適応)ゴミムシを掘り出す。
体長約9mm。少し大きい。タカオヒメナガゴミかな?
人生初採集なので興奮して写真を撮り忘れた。。
赤褐色で中々いいゴミムシです。
その他大型のナガゴミムシ(俗称でプテロと呼ぶ)の仲間も5匹ほど採集できた(↓左)。
写真右は同時に掘り出せたゴミムシの仲間(名前は調べ中)。
そして…ポイントを変えたとたん、4mmほどの光沢のある赤褐色をした甲虫が走り出した。
アリヅカより明らかに移動速度が速い!
(チビゴミムシは後翅が退化して飛べない代わりに足が長く歩くのが早いものが多い)
チビゴミだ!!!!!
Σ((((゜Д゜;≡;゜д゜))))
( ̄□ ̄)!!!!!!!!!!!!!!
やった!!タカオチビゴミ……ではなさそう。。前胸や頭の形が違う。
まぁ、とにかく人生初のチビゴミである。
その後も続けたが結局1匹のみの厳しい結果だったが、満足して引き上げる。
結局、アリヅカムシは5種類25匹。
ゴミムシは15匹ほど。チビゴミはヨウザワメクラチビゴミっぽい。
高尾山、奥多摩、御岳山などで採集されるが、学名のtamanensisで分かる通り多摩地方に独特の種類みたいだ。
結構ウレシ。
アリヅカもチビゴミも地中生活に適応して色が薄く透明感のある赤褐色をしている。
この色はテネの泣き所らしく、今後しばらくこいつらにハマりそうです。
他にも土壌性のハネカクシの仲間(↓のは大型で色も綺麗)が見れた。
予想通りのムシが採れるより、予想もしなかった虫が採れる方が遥かに面白い。
と言う訳で、今回は中々充実した採集でした。
採集以外で気になったのはゴミが結構あることでした
とりあえず目に付いたものは回収しておきましたが…
狭い環境では、空き缶1つでも小さな昆虫にとっては環境の大激変です。
あと、沢登りは林道と違い危険が大きいので、初めての方は経験者のヒトと一緒に行って!!
くれぐれも無茶はしないでださい!!
アリヅカムシ採集なのにアリヅカムシの写真が一枚も無いですな。
(後日、大学の顕微鏡が借りれたら写真をUPします)
今から、ゴミムシ採集に文を変えておこうか。。
尚、昆虫の写真は全て採集した後、タッパーの中で撮ったモノなのでヤラセです。
By テネ
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